色づくスカイグレー

色づくスカイグレー

僕の人生は臆病に苛まれている。

亭主関白の父親からは何かをする度に怒号をあげられ、母親もがさつで怖かった。

人生で褒められた経験に乏しい。

仕事で褒められることもそうそうない。

他人に頼られる経験もない。

だから自分の殻に閉じこもり、他人と向き合うことなく、自分の主張だけを一方的に発信できるSNSは相性が良かった。

そうして現実的には子供部屋おじさんと化していて、人生を満足に生きるどころか将来が不安で仕方なくて、世界も悲観的に見えていた。

僕の心は夏から遠ざかり、露が心を覆うのも早かった。

新しい勉強を始めようとしても長く続かず、失敗の体験だけ重ねていく。

娯楽はあるが自己満足に過ぎず、他人に認められることもなくただ自尊心を満たしていく。

心は愛に飢えているのに、自分はそれを表にしないから、相手にもわからない。

そう気づいた時、たまには自分の心情を綴る自己満足も良いんじゃないかって思えてきた。

今これを読んでいて気落ちする人がいたら申し訳ないが、感情を表に出すのは必要だと思う。

自分を主人公にした作品で、自分の気持ちを吐露することに何の問題があろうか？

そう考えると僕の曇天に一筋の光が差した。