幼馴染「じゃんけん大会をしよう」男「急にどうした」

@sasaki70

第1話

幼馴染「暇でしょ?」

男「まあ」

幼馴染「だから」


男「…マリカしよう!」

幼馴染「飽きた」


男「…出掛けよう!」

幼馴染「暑い」


男「えぇっと、じゃあ、あー…」

幼馴染「ねぇ」

男「…」

幼馴染「そんなに嫌?じゃんけん大会」

男「別に、嫌じゃないけど…うーん…」


幼馴染「……ねぇ、もしかしてさ、じゃんけんのこと馬鹿にしてない?」

男「してる」

幼馴染「…」ジトー

男「…」

幼馴染「…」ジトー

男「してない、です…」

幼馴染「じゃあやろう!」ニコッ

男「ハイ…」


男「というか、この部屋二人しかいないのに大会?」

幼馴染「それは…うーん…決勝戦だからね!」ウンウン

男「なるほど?」


幼馴染「えー、コホン、それではワタクシ幼馴染がルール説明をなさります」

男「敬語間違えてるぞ」

幼馴染「わざと」

男「わざと?」


幼馴染「このじゃんけん大会ではですね、じゃんけんをしていただいて、先に100回勝った方が優勝となります。ちなみに、敗れてしまった方は準優勝ですね」


男「なにその小学校の運動会みたいなシステム」

男「……てか100回?多くない?」

幼馴染「えー、野次がうるさいので5回に変更します」

男「なんかごめん」


幼馴染「あと、優勝者には景品がありまして、それはですね…」


ダラrrrrrrrrrrrrrrrr…ジャン!!


幼馴染「ハーゲンダッツ クリーミージェラート贅沢ぶどう(期限限定)!!」ドヤッ


男「!! なん…だと…」


幼馴染「ふっふっふ、ハーゲンダッツは君の大好物だもんね。目の色が変わってるよ」


男「あぁ…ハーゲンだけは譲れねェ…絶対に!勝つ!!」ポキポキ


幼馴染「ルール説明は以上!じゃあ…早速しよっか、じゃんけん」

男「あぁ…そうしようか」ゴゴゴゴ

幼馴染「…では」

男・幼馴染「最初はグー、ジャンケンぽい!」


……………

………


男「」orz←0勝5敗


幼馴染「んー!蓋を開けた途端濃厚なぶどうの香りがー!こりゃたまんないねー!」ニコニコ


男「…あ…ぁ…」

男 (クラクラする…ぐ…頭痛が…あ…意識が――)バタッ


幼馴染「まず一口目!いただきます!」パクッ

男「」

幼馴染「ぶどうの濃い味が…口の中でとろけて…ん〜!最高!…」ウットリ

男「」

幼馴染「ねぇ男」ニコニコ

男「」

幼馴染「男?」

男「」

幼馴染「気絶してる」

男「」

幼馴染「そんなに食べたかったかあ…」カオノゾキコミー

幼馴染「へへ、ほら、あーん?」グイグイ


男「」←口の中にねじ込まれている


幼馴染「あれ…ん、ちょっと難しいな」グイグイ


男「!!モゴ!?モゴモゴモゴ!?」

男 (はっ!!口の中と目の前に天国ががががががが!!)モゴモゴ

幼馴染「あ、こいつ起きやがった」



幼馴染「えっと、美味しかった?」

男「はい、大変美味しかったです(二つの意味で)」

幼馴染「それはよかった」


男「もう一口ください」

幼馴染「んー、いいよ。……あーん」スッ

男「!あ、あーん」ドキドキ


幼馴染「もっと口開けて、指4本縦に入るくらい」

男「わ、分かった」ドキドキ

男 (待て、開け過ぎたかも、顎外れそう)グググ

幼馴染「えいっ!」


スプーンを遠慮なく口に突っ込まれる男


男「ぉ…ぁ…ぁ…」モゴモゴモグモグ

幼馴染「…」ニコニコ

男「ぅ…」モグモグ


幼馴染「どう?あーんの感想は」ニコニコ

男「ぷはっ…はぁ…。雰囲気と思いやりが欲しかった…」

幼馴染「それはよかった」

男「どこがだよ」



つづく

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