第6話 伝説の剣士と僕

僕は考えていた。

なぜ魔王にトドメをささないのか。

剣士は剣を鞘に戻し、国王の前までいって

魔王の様子を見ている。

それに対して魔王は…

笑っていた。この状況で笑っていたのだ。

魔王は口を開く。


「よくぞ我が分身を倒した。

 まだ余力を残しているようだな。

 分身と言えど、我の5分の1程度の

 強さだった。見事だったぞ。」


そう言い放つと魔王は離散して霧のように

消えさった。

僕は驚愕し、恐怖した。

(コレで5分の1程度の力だなんて…)

そこまで驚いていない人もいたけど

ほとんどの人が驚きを隠せずにいた。

僕は戦闘が終わった後、

気になっていたことを質問した。


「この人は誰なのですか?」


「彼は、で…」


「自己紹介が遅れましたね。

 私はアイビー・グラジオスです。

 以後お見知りおきを。」


「彼は、伝説の剣士だ。

 だが世間では実在するのかさえも

 不明とされていた。」


周りがざわつく。

それほど有名な人なのだろう。

(この人さっき、しれっと国王の言葉を

 遮ったよな、、)

僕はしょうもないことを考えていると、

王の側近らしき人が質問をする。


「国王陛下、無礼は承知ですが発言を

 お許しください。

 この方をどうやって探し出し、

 連れて来られたのですか?」


「…。」


「陛下!」


王は沈黙を続ける。

話す気は無いようだ。


「そうですか…」


そこでアイビーさんが気をきかせて

僕に質問をする。

(僕もこういった気遣いができたら

 よかったのにな、)


「ところで君は何者なんだい?」


「僕は、佐藤颯太といいます。

 この世界に召喚されて来ました。

 よろしくお願いします。」


「じゃあ君が勇者か?」


「いえ、僕は…。」


「そのものは勇者ではないのじゃ。」


アイビーさんは少し考える様子をしていた。

アイビーさんが国王に尋ねた。


「この者、ソウタと少し話をさせて

 いただけませんか?」


「良かろう。」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

勇者になれなかったけど、頑張って異世界を生き抜きます! ピノの一族 @Pnonoitizoku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ