第4話 精神の階層

 自分にとって、精神には三つの階層があると感じる。


 第一階層……反射、反応的な世界。

 第二階層……自分が認識できる自分の世界。

 第三階層……確実にあるが、意識するのが難しい波の世界。


 書き散らしで無造作に書き散らしたことから進展があったので、それを例に出す。


 女性キャラクターをうまく描けないのだが、私は女というものに精神的なアレルギーがある。原因に心当たりはあるが、追及に意味はないので割愛する。(一般的な虐待などはない)


 幼年から、様々な女性の話を聞くことが多かった。そこに、女同士の分断がある。それが良いとか悪いとかではなく、いたしかたないことだ。


 問題は、私がそれにどう向き合うかだ。分断を維持していたのは私の無意識だ。しかし、それは意識的な選択によるルールが自動的に適用された結果だ。つまり、意識的な選択を変えれば良い。


 目の前の彼女たちに寄り添い、励ましたい気持ちで話を聞いていたが、その気持ちは私の中に分断のガラスの仕切りを生み出した。


 私は分断を解消するために、「寄り添い、励ましたい気持ち」を捨てる。その気持ちは、母を助けたい気持ちの投影であり、私の無力さを強調し、「私とは◯◯である」と定義づける根拠になっていたが、『透明な世界』にそのような事実はない。


 ガラスの仕切りが取り上げられてる。その後については、波の世界に落とす。結果、どのような女性観になるかはわからない。が、少なくとも、私の周りから以前のような女性は認知できなくなる。


 『透明な世界』には、何かがあっただけで、それに色はついていない。好きな色をつけて良い。だが、好きな色をつけて良いと言われて、ならばと言って嬉々としてできる人間は少ない。

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言語が先、思考が後 千織 @katokaikou

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