第6話 ファッションショーイエイ!
前回のあらすじ、皆でファッションショー。
そして次は佐藤さんの番だ。
「おまたせ、着れた…」
佐藤さんが着替えを終えて私たちの前に現れた。
メイド服のような黒白のかわいい衣装、女の子なら一度は絶対着てみたいほどのすごくかわいいファッション。
「もなかぁーかわいいっよ!」
「かわいいです佐藤さん」
「よっメイドもなか」
表情を滅多に変えない佐藤さんの顔がすごく嬉しそうになっていくのを見た。
「メイドといったらお掃除...排除、うひひ♡」
不気味な笑みとなり、刀を抜き始めた。
「何を!?」と私はツッコんだ。
「どうするメイドちゃーん、お先どうぞ」
柏田さんは私にファッションのターンを渡してきた。
「いやいや柏田さんが先に行ってください、なんだったら私やらなくていいです」
「なんで、そんな遠慮しなくていいのに」
「いえ、ぶっちゃけいいますと柏田さんはぶっ飛んでて私じゃついていけないところがあるんですけど、それでも私柏田さんのおかげで救われたというか、私の中のなにかが解放されたといいますか...とにかくあなたは私の人生の恩人です!」
私は思っていたことを柏田さんに告白した。
「......ありがとう雨宮さん」
彼女は微笑みながらそう呟いた。
「あれ、今私のこと雨宮っt」
「さぁ私のターンだ、みんな賞賛よろ」
柏田さんは更衣室に行った。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「おまたせー」
「柏田さん来たって、えぇ...」
柏田さんの衣装は完全に日本のトレンドファッションであった、異世界のものでない。いわゆるカジュアル系で、帽子、ダボッと白Tシャツ(ちょい腹見せ)、そしてジーンズのカーゴ。
いやかわいいしスタイルいいなとはなるけど、これではない感が強い。
「見たまえ諸君、これが私の、柏田千代子のマイロォオド!」
「かっしー、普通にダダ滑り」
「確かに服装はかわいい、けどコンセプト違うし。ギャグのつもり?」
甘田さんと佐藤さんが一斉に問い詰める。
「いやぁさすがに3連続異世界服ってマンネリかなぁって。あと皆と違う衣装にしたら皆ビックリ仰天イイ感じかな~って...」
気まずい空気が流れる、柏田さんはその空気に耐えれなかったのか、苦い顔をする
「はいすいません、オタクちゃん次お願いします」
静かにそこから立ち去った。
(どうしよう私、ファッションなんて自身ないよ)
私がそう思っている時、その感情を察したのか甘田さんが私の背中を軽くたたいた。
「メグみー、しっかりしっかりぃ、パーと行こパーとっ」
甘田さんは私にそう励ました。
「甘田さん…」
私は立ち上がると更衣室に向かった。
「決めた、私変わって見せる、なよなよな自分から変わって見せる!」
私は皆にこう宣言した、これから私変わってやるんだ。
「よっ頑張れメグみー!」
「頑張れ」
そして数分後、私は更衣室から出て自分の衣装を魅せる。
「ど、どうかな///]
私の衣装は赤毛のアンとかが着てそうないたって平凡な異世界の服。ちょっとフリルとか模様とか派手にした感じだけども。皆みたいな強い個性はないかもしれないが私はこれに決めた、今の自分の身の丈はこんなものかと思ったからだ。
「いいじゃんメグみー、超かわいい!」
「シンプルイズベスト...」
「オタクちゃんすごくいい、やっぱこういうのだよ異世界ファッションって」
皆から褒められてる...何年ぶりだろうか、他人からこんなに褒められたのは。家族でさえろくに褒められたことなかったのに。なんだろうすごく気持ちいい。
「そ、そんなことありませんよぉ」
私はつい照れてしまった。
「図々しいぞオタクちゃーん」
「そういうところもかわいいよぉ!」
「そ、そうかなぁ///」
ぎゅるるるるるるるるぅ
その時私のお腹から嫌な音が鳴った。私はお腹をおさえる。
「どうしたのメグみー!?」
「敵襲か?」
「いやたぶんこれ腹痛です、緊張しすぎてお腹が緩んだかも…」
私はかがみながらトイレを探す、なんでこんな時に腹痛が。
「トイレはあそこだよ、ぼっとんだけどマシなぼっとんだった」
「高級トイレにしててよかったぁ、気をつけてねメグみー」
「あ、ありがとうございます、行ってきます」
私はすぐさまトイレに駆け込んだ。
ぶりゅっ♡(かわいい音)
4人のJK、ちょっくら異世界通って無双する【異世界ドタバタコメディ】 堀井友治 @horijirou3
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