異世界転生モノ、ゲーム世界で正直者の転生者が振り回されるのですが、だんだんと核心に近づいて行く物語…なんですが、オジサンにはその姿が「おしん」を思い出させましたw
「おしん」は主人公が世間の荒波に揉まれながらも成長する1980年代中頃のNHK連続テレビ小説のドラマ
「おしん」は知らなくても「渡る世間は鬼ばかり」はもう少し知っている人は多いかな
共に橋田壽賀子さんのお書きになったドラマです
今の日本人で「おしん」を知る人は少ないでしょうがアジアどころかヨーロッパ圏でも非常に評価されてTVでも高視聴率をとった作品です
頑張り屋さんで正直者が苦労する辺りが「おしん」を彷彿させますね
以下、ネタバレ
2024年6月30日現在、作者様からハッピーエンドの保証が出ました!
コレで安心して先を楽しみに出来ます〜
最初この作品を見つけた時は題名からして日常系ファンタジーかなと思って作品詳細やレビューみて結構エグい内容があるとのことで、読みきれるかな....と心配にもなりましたが、異世界側とその起因になる前世界側との絡み合いがとても繊細でしっかりとした構成とそれを繋いでいく文章力も確かなもので素人目から見ると普通に作家いけるレベルだと思いました。
最近はどれも似通っている作品が多いので、このような現実的でむごい描写も、ちゃんと理由が分かる行動もあることが自分にとっては「納得」がある作品だと感じれます。
それにシリアスな話の間にたまに入ってくるほのぼの癒されが、さらに「幸福さ」を際立たせています。
たしかに多少のメンタルはいるかもしれませんが大局を見据えたとても良い作品だと思うので休憩しながらでも是非読み続けていきたいと思います。
長文失礼
細部を積み重ねて大きなものを作り上げていくというスタイルで書かれています。ストーリーもだし、心理も繊細で丁寧です。
読んだ人がみな思うだろうことは、やはりネガティブな出来事、ムードが多すぎるなあってことだとおもいます。
でも完結までいくと評価や印象は変わるかもしれないので大局でみるべき作品かなあと感じます。
世界観やキャラクターはジャンルとしてはラノベですが、おもしろい!楽しい!というかんじではなく、どちらかというと人間とは?みたいなものがベースに強くあるので文芸とかに属しがちなテーマの感覚がないと途中まで読んでいてキツいとかツラくなるので注意が必要です。
作者さんの文章力は作家として成り立つくらいにあるのは間違いないと思うので、この大作を仕上げたあとのネクストステージにも期待できると思います。
しかしながら苦難や不条理を乗り越える希望や前向きさを表現しようとしている意図は感じながらも光が弱く少なすぎる印象は否めず、ダメな国という舞台ではありますが、ある程度の短、中期間隔でのバランスがネガティブに振りすぎな気もします。細部から書かれているので意識したものか作者さんの性向かわからず途中ついていけないと感じる読者も少なくはないでしょうが、とにかく書きたいと思うように書き切って最後まで突き進んでいただきたいです。結末までいってこその作品だと思うので応援しています。