第8話 ハーレム創作~ビッチもいるよ!~
小説を書き終えてネットにアップした。すぐに四人から感想の返事が来た。正直に言ってセックスするより感想が来る方が100倍気持ちいい。あとでご褒美にあいつらを抱いてやろうと思う。
「さてと新着の幼馴染系ラブコメとかあるかなぁ…?」
俺はネットで幼馴染系ヒロインの出てくるラブコメをラノベ、漫画、ゲームを問わず探しまくっていた。俺は幼馴染厨である。幼馴染しか勝たん!そんな中で面白そうなニュースを見つけた。
『新ブランド『ライウミクタ』による豪華グラフィックノベルが登場!テーマは切ない純愛!豪華クリエイター参加の超大作!』
「なにぃ!これは期待大だな!ヤベェ気になるんだけど!シナリオライターもイラストレーターも一線級じゃん!」
俺はその記事を読む。公開されている幼馴染ヒロインの可愛さがもうヤバい。絶対に買わなきゃ。
「ふむふむ。へぇ新ブランドはソシャゲとかでヒットしてる会社なのか。このご時世にあえてパッケージで出すのすごいな」
エロゲーギャルゲー乙女ゲーは今や斜陽と言ってもいい。ソシャゲーやASMRや同人エロのダウンロード販売でシェアを食われているわけで、そんな時代に大作タイトルをぶちかますこの会社には好感しかない。
「お、プロデューサーは親会社の社長さんが兼任するんだ。会社名はキョウゴクカゲヤマ・インフォメーションズ?プロデューサー…影山初楽?!はぁ?!」
俺は思わずその場で立ち上がってしまった。たしかに会社作ったとか言ってたけど、なに?社名が京極影山?俺の苗字じゃん!さらに言えばブランド名も後ろから読めばたくみ、ういらである。
「あいつ俺の名前勝手に使ってやがるぞ!ふざけんな!」
モニターを思い切りぶん殴る。液晶にひびが入った。だが俺の怒りは収まらない。
「俺の小説を否定するってそういうことかよ!がぁあああああ!!」
頭を思い切り掻きむしる。怒りが沸騰して憎悪が無限湧きしてくる。俺はすぐにビッチマンに電話をかける。
「おい!お前俺の情報ウイラに流してたな?!」
「あん!ああん!いやん!だめぇ!」
「セックスしながら電話出るんじゃねえよぼけぇ!」
「あんたがこの女の幼馴染か!くくく今幼馴染なら俺のマグナムでひぃひぃ言ってるぞ。堕としてやったぜ」
「そいつ3p経験するようなビッチだよ。いいの?本気になると苦しいと思うぞ」
「え…マジですか…?」
「まじまじ。いいからそこのビッチに変われ」
「ちょっとタクミひどくない!ちんちんがしおしおになって欲求不満なんだけど?!萎えるー!」
「お前のお股の満足度なんぞどうでもええわ!ウイラに俺のこと話してるるんだろ?!」
「うん?まあよく話すけど」
「よく話すじゃねぇよぼけぇ!あいつとは関わるなって言っただろうが!」
「はぁ?別にタクミって私の彼氏でもないよね?なのに束縛とかしてくるの?ないわー」
「そういう問題じゃねぇよ!あいつが何やらかしたか忘れたのかよ!」
「それはわかるけど…もういいじゃん。昔のことだよ」
「お前みたいに今この瞬間だけ生きてるだけのバカじゃないんだよ俺は!忘れられるもんかよ!あいつのせいで俺もお前も人生狂っちまったんだぞ!」
「私はそれでも今の自分が大事だからもういいよ。タクミだっていい加減昔に執着するのやめたら?」
「うるせぇ!あーもうくそ!」
俺は電話を切る。腹だたしいことこの上ない。イライラした俺は四人を家に呼びつける。そして全員が気絶するまで責めまくってやったのだ。
次の日の俺は賢者だった。裸で寝ている女たちの中で一人思索にふけっていた。あいつは俺の小説を否定するためにギャルゲーを作ってきた。参加クリエイターを考えても間違いなく大作だ。俺の小説なんて手も足も出ない。
「くそ…ムカつく。あのくそアマ。ぶん殴りてぇ」
女には困ってない。金にもだ。だけど人生で果たすべき業だけはいまだに満たされない。俺の心はぽっかり空いたまま。ウイラが俺の心の柔らかい部分を壊していった。なのにまだ俺を追い詰めようとしている。
「ざけんなざけんなざけんなざけんなざけんな」
涙がぽろぽろと流れる。悔しくて悔しくてそれが俺をいまだに苛む。
「落ち着こう。薬飲んでないから落ち込むんだ」
俺は処方されている抗うつ薬を飲む。これでもかなり重度のうつ病もちだ。薬は限界用量まで医者から出されている。もともとはこんなんじゃなかったのにウイラが俺を壊していった。そし手クスリに逃げてもウイラはまだ俺を攻撃してくる。逃げられない。
「…だったら反撃するしかないのか?」
俺はベットに寝ている女たちを見る。美しく才能に溢れたS級の女たち。
「そうか。こいつらが俺を愛したのは俺があいつに勝つためなんだ」
すべてのピースが嵌ったような感じがした。ならば受けてたとう。俺はあいつに勝つ。ウイラを必ず滅ぼすのだ。
女たちが起きてランチにした。俺の謹製の手料理フレンチだ。
「すごくおいしいわ!」
みんな笑顔で食べている。こういう雰囲気こそ話を出しやすい。
「みんな聞いてくれないか」
全員の視線が集まる。どこか怯えたように見えるのは俺がわかれを切り出そうとしていると感じたからだろう。
「まあまあ。怖い話じゃないよ。実はな。俺さ。ノベルゲームを作ろうと思うんだ」
四人は首を傾げていた。
「完全新作で俺がシナリオを書き下ろす。プロデューサーも務める。それにみんなの力を貸して欲しいんだ」
それを聞いた瞬間に四人は笑顔で頷いた。
「ヒロインの声ならあたしに任せて何人でも演じ分けてあげるわ!」
「プロモーションならお任せください!」
「イラストならまかせてください!」
「プログラミングは得意です!」
みんな各々が楽し気に手を上げる。
「ありがとうみんな!俺たち共同の創作だ!世界のみんなに見せつけてやろうぜ!」
「「「「おーーーーーー!!!!」」」」
四人の協力は取り付けた。ここから俺のハーレム創作ライフが始まる。そう。復讐のための創作ライフが。
---作者のひとり言---
ハーレムを嬉恥ずかしで楽しむ主人公は数多くいれど、積極的に利用する奴とかやば。
タクミ君はマジでモラハラハーレムマンですね!
星や感想お待ちしております!
タクミ君の痛快ハーレム創作復讐劇を今後もよろしくお願いいたします。
コメントくれると嬉しいな。
売れないネット小説家だけどファンを四連荘お持ち帰りしてしまったけど責任は連帯保証できませんか?妥協からはじまるハーレム創作ライフ! 園業公起 @muteki_succubus
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