エピローグ

ある日の夕方。あの森の中の空き地に、二人の少年の影が見える。その二人からは、楽しそうな話し声や、笑い声が聞こえる。

琥珀色の目をした少年は城の話。

「ルナったら、今日も怒られて。外出禁止なのに外に出たんだってさ!」

青色の目をした少年は村の話をして盛り上がっていた。

「オスに、今日の訓練で勝てたぜ!オスはわかるよな?あの黒髪のやつだよ!あいつを倒した時の顔ったら、おかしくておかしくて!」

青色の目をした少年はおどけてみせた。

「なあ、ルーメン。」

「なに、ウンブラ?」

「明日も同じ時間、同じ場所で遊ぼうぜ!」

「僕も言おうと思ってた!」

二人はにこりと笑い合う。

「見てよ!ウンブラ!」

「うわっ、すごく綺麗…」

二人は指さし、空を見上げた。太陽があたりを紅く染めている。

「太陽ってかっこいいね。もしかして僕たち、太陽みたいになれるようにこの名前がつけられたのかな?」

「そうかもしれないな。それじゃあ、また明日な!ルーメン!」

「うん!また明日!ウンブラ!」


 太陽の光を受けて、ルーメンの姿は白く光る。まるで太陽からなる輝きのように。

 太陽の光を遮り、ウンブラの姿は闇に包まれる。まるで太陽からなる影のように。

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太陽からなる影と輝き やなぎ @willow_6184

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