第9話 襲撃(2)
ジンワリと汗が背中を濡らし、服が張り付いて気持ちが悪いがそんな事を気にする余裕など彼等にはなかった。
「ふぅ…、ふぅ…、」
極度の緊張から息が荒くなるが深呼吸をして落ち着かせる。そんな中、一人の眼鏡をかけた男、ケイ・カイウスと、片足を怪我している男、レナード・フラーフェンベルクはしっかりと緊張の原因となっている男を見据えている。
(おいおいまじかよ、片脚であの化け物相手にやれってのかよ)
なお、一名は真剣な表情の裏、焦りまくっているのだが……、
レナードは目の前の男から注意を外さないように共に目の前の男を囲っている教員たちに目を向ける。
一人は白くふわふわした髪を越しまで伸ばした少女のような教員だ、彼女は緊張で冷や汗をかなりかいているようで顔には水滴が沢山ついている。しかし、抜かれているロングソードの切っ先は真っ直ぐ目の前の男を指している。
もう一人は大柄でスキンヘッドの男だ。彼は深い堀のある顔立ちでぎろりと男を睨みつけている。
しかし、体が小刻みに震えている事から恐怖心を感じているのが見て取れる。武器はメリケンサックだ。
(メリケンであれと戦う気か!?死ぬぞお前!!)
レナードはその姿に動揺した。確かにメリケンサックだけであれと戦うなんて事になったら俺も震えるだろうと納得したのだった。
そんな時に
「クハッ…、どうした?かかってこないのか?」
目の前の大男、ラグナルと名乗った彼は四方を囲まれた状態であろうが笑みを崩さず楽しそうにしている。
「そんじゃあ…、俺から行くとするか!!」
ラグナルはそう言った瞬間、白髮の女教員の方に高速で移動し、ウルフソードを振り上げる。
「なっ!?」
女教員は驚いた顔をしたが、すぐさま自身のロングソードで攻撃をガードした。ガキンッと金属がぶつかる音がしたかと思うと、女教員は剣圧に負けて後方にふっ飛ばされる。
「きゃあっ!?」
女教員は悲鳴をあげる。
ラグナルは追撃を掛けようと女教員に近づこうとしたが、
「フンッ!!」
ケイが後ろから高速の斬撃を仕掛ける。その攻撃にラグナルは「クハッ」と笑いをこぼし、難なくウルフソードで受け止める。
しかし、そこでメリケンサックの教員が拳を振り上げてラグナルに襲いかかる。
それと同時に先程体制を立て直した女教員がラグナルに斬りかかる。
ラグナルは片手はケイの剣撃を止めているため使えない。すぐさま受け止めるべきはロングソードを持っている女教員だと判断してロングソードと自身の体の間にウルフソードを滑り込ませる。
男教員のメリケンサックがラグナルの顔めがけて飛んでくる。
だが、
「ぐうッ!?」
男教員が次の瞬間感じたのは人を殴った感触ではなく、拳に走る重い痛みだった。
ラグナルはメリケンサックを額で受けたのだった。
「ハッハッ…、面白い武器を使ってるなぁ」
額でメリケンサックを受け止めたというのに、血一滴も流さず、3人に同時攻撃を仕掛けられてもラグナルは笑みを崩さない。しかし、ここにいるのは3人だけではない。
「オラアっ!!」
レナードがガラ空きの背中めがけて大鉈を振りかぶる。しかし、その瞬間、レナードに凄まじい風圧が襲いかかる。
「なに!?」
レナードは風圧に吹き飛ばされる。いや、レナードだけでなく男教員、女教員、ケイも風圧に吹き飛ばされたのだ。
風圧の原因は言わずもがな、ラグナルである。ラグナルは己の身体を軸に身体を回転させて、ウルフソードから風圧を作り出したのだ。
しかし、ここにいるのは選ばれた騎士の卵を育てる選ばれた教員達、風圧に飛ばされた後、華麗に着地するのであった。
また、四人でラグナルを囲んでいる状況に戻ってしまった。
それだけならまだいい、
(見た感じ、アイツ遊んでやがる。ガウェインのジジイが帰ってくる前に本気出されたら今の俺じゃあやられるかもしれねぇ)
レナードは痛めている脚を撫でながらそう思うのだった。
✦✦✦
「ぬおおおおッ!!」
トーリンは拳を強く握り、目の前の巨岩のようなイノシシにその拳を叩き込む。
ゴツンと岩肌を殴りつけたかのような骨に響く衝撃が拳から肩に掛けて襲ってくるがそんな事など知ったことかと逆の腕を振り上げる。
ブヒィ!!
ファングボアは短く悲鳴をあげて、痛みを与えた首謀者を潰そうと脚を振り上げる。
しかし、それをラムグットは許さない。
「ノーム!!」
ラムグットはノームに指示を出して岩の礫を無数に作り出す。それを巨大な散弾のようにファングボアにぶつけ意識をそらす。
ファングボアはギロリと人の身長ほどある目玉を動かして小人を睨みつける。
だが、それは大きな間違いだった。
ヴァルハ族と戦っている最中にヴァルハ族から目を離すなど、いくら小山のようなイノシシであろうと無謀としか言いようがなかった。
「ふんぬっ!!!」
トーリンはファングボアの顎下に潜り込み、思いっきりジャンプしながらアッパーを放つ。
その姿は俗に言うガゼルパンチであった。
脚という人体の中で最も強い力をもつ筋肉からダイレクトに拳に力が伝わり、ファングボアの下顎を破壊する。
ガツンッとおおよそ生き物から出るとは思えない、まるで岩を破壊したかのような凄まじい音があたりに鳴り響く。
それと同時にトーリンの拳とファングボアの下顎がぶつかり合った地点から凄まじい風圧が放たれる。
ボタボタとファングボアの口から血が地面に落ちる。どうやら口の中を切ったらしい。
ファングボアはドスドスと大きな地響きを立てて後ずさる。どうやら軽く脳震盪を起こしているようだ。
「ハハ…凄まじいパワーだな……」
ラムグットはほんの少し苦笑いしながらトーリンを見ていた。
しかし、直ぐに気持ちを切り替えて目の前の魔物に目を向ける。
ファングボアは頭を左右に振りながら目の焦点を合わせている。
そして、ギロリとトーリンを睨む。その目には怒り、憎悪、殺意という凄まじい敵意が込められている。
その事に、トーリンは同仕様もなく血が騒ぐのを感じる。
血管一本一本に熱が伝わり、筋繊維が早くアイツをブチのめせとウズウズと唸っている。
自然と口角が上がり、心が昂ぶる。
その時に、
「トーリンさん!!」
一人の少年の声がした。トーリンはその方向に少し不機嫌気味に顔を向ける。
「トーリンさん!!……てっ、なんでそんな嫌そうな顔を…」
そこには、己の獲物であるピカピカの銀色の戦斧を持った、キースがいたのだった。
「キースか…、いや、少し興を削がれたと思っただけだ」
「あ、アハハハ…」
その無理に言い訳しないトーリンの素直な様に、ここが魔物たちに溢れている上に、明らかに異常な強さを持つ敵が一人いると言うのに、ほんの少し緩みが生まれる。
それを見逃さない存在が、
ブヒィィィィ!!!!!
ファングボアは血混じりのヨダレを垂らしながら全速力で突っ込んでくる。
その目の中には先程凄まじい痛みを己に味合わせた、赤髪の大男が映っている。
「キース!!」
トーリンがそう叫ぶとすぐさまキースはトーリンに戦斧を渡し、ファングボアの車線上から外れる様に走る。
「………」
トーリンもまた、ファングボアを睨みつけながら、戦斧を構える。
その構えは腰を低くし、下から切り上げる構えだ。
タイミングよく切り上げて、ファングボアの下顎をまたかち上げようという算段だ。
足に、腰に、背中に、腕にギチギチと筋肉を収縮させ力を溜める。
「ふぅ……、」
タイミングを合わせるため小さく深呼吸をする。あと少し、トーリンの間合いまで0.1秒と言った所だった。
「はあッ!!」
トーリンの頭の上から、女の声が聞こえたのだ。トーリンは咄嗟に声の方を見る。
すると、そこには凄まじい速度で巨大な鉈のような、刀のような武器、斬馬刀でこちらに斬り掛かってくる、少女がいたのであった。
トーリンはすぐさま戦斧を盾にして斬撃を受け止める。
「ッ!?」
そこでトーリンは驚愕した顔をする。しかし驚いている隙はない、もうすぐファングボアの突進が来る。
トーリンはこのダメージは覚悟してまずは目の前の少女をどうにかする事にしたようだ。
巨大な体がトーリンめがけて加速し、トーリンにぶつかる寸前。
空気を切り裂くような、まるで落雷のような轟音と共に、ファングボアは横に少しだけぶっ飛んだ。
それによってトーリンはファングボアの突進攻撃を受けずに済んだのだった。
─あれは……、アキヒサか!
少女の斬撃をガードしながらトーリンは音の来た方向をちらりと見る。
そこには大きな長弓を引いた姿をしているアキヒサがいたのだった。
そう、アキヒサはそのヴァルハ族並の腕力で剛弓を放ったのだ。
その近くではオニヅカがオークを金棒で粉々に破壊している。
(オニヅカも中々に…)
そんな事を考えていたら目の前の少女の腕に込められる力が強くなった。
まるで、よそ見などするなと言いたげな感じである。
少女の見た目は無数の空気穴が開いた鉄仮面に、白いボロボロの洋服、それに手足に鎖という格好である。
しかし、それ以上に、トーリンは気になる事があるのであった。
(この匂いは……)
それは、少女から香る匂いであった。
「君は…」
トーリンが少女に話しかけようとしたタイミングでアリシアの叫び声が耳に届く。
「光よ!!」
光のレーザーが少女へと飛んでいく、少女はトーリンを土台に使い後方に飛ぶことによってそれを避ける。
「………」
少女は着地した後、斬馬刀を構えてこちらの様子を伺っているようだ。一言も発さずに。
「大丈夫か?トーリン!」
ロングソードを持ったアリシアがトーリンの隣に来る。
「ああ、問題ない……、他の魔物は?」
「他の生徒達も武器を持って広場に戻ってきている。だから大丈夫だろう……。問題は、あのファングボアとあの襲撃者だ」
アリシアは武器を構えながらそう答えた。
「そうだな……、俺はこの少女の相手をする、アリシアはあのドワーフとアキヒサでファングボアを相手してくれ」
「トーリン?」
アリシアは剣を構えながら驚いた顔をした。それは単純な話、ヴァルハ族であるトーリンが魔物ではなく少女を相手すると言い出し、まさかの獲物を譲るという選択をとったことだった。
「…気になることがある」
トーリンがそう言うとアリシアは少し目を閉じて口を開く
「分かった、ファングボアは任せてくれ」
アリシアはそう言うとファングボアの方向に走り出すのであった。
「君は何者だ?」
トーリンは戦斧を構えながら少女に問う。
「………」
しかし、少女は口を開くことはなく、斬馬刀を構えこちらに走ってくる。
少女は間合いに入ると、斬馬刀を横薙ぎに振るいトーリンを斬りつけようとするがトーリンはそれを避ける。
斬馬刀を避けると同時にトーリンは戦斧で下から斬り上げるが、少女は体を反らすことでその攻撃を避ける。
(…この身のこなし……)
少女は体を反らした反動を使い、そのまま回し蹴りをトーリンの顔にめがけて放つ。
トーリンはそれを手の甲でガードする。
ガツンと骨に響く衝撃を感じる。
(この打撃の重さ……)
トーリンは戦っていくにつれて目の前の少女が何者なのか見当がついてきた。
少女は回し蹴りがガードされたことに気づくとそのまま斬馬刀でトーリンめがけて突きを放つ。
トーリンは顔を反らすことでそれを避けるが、頬を少し切ってしまった。
「む…」
トーリンは戦斧の柄で少女を殴りつける。当たった場所は顔…、鉄の仮面である。
「ぐあッ!?」
少女は小さくうめき声をあげて後に飛ばされる。少女は地面に斬馬刀を突き刺すようにして勢いを殺す。
そしてトーリンの方向を見る。その時、鉄の仮面に罅が入っていた。
「………」
少女は仮面に罅が入っている事に気づくとさっと仮面を押さえ斬馬刀を再び構える。
「……君は…、もしやヴァルハ族か?」
距離が開いたことでトーリンは聞きたかった事を聞くことにした。
仮面を押さつつ、斬馬刀をこちらに向けていた彼女はその切っ先が震えるほど動揺していた。
トーリンは今ならば話ができると畳み掛けるように口を開く。
「やはり、君はヴァルハ族だな」
「……なんで」
そこでようやく少女は言葉を話すのであった。
「俺の攻撃を危なげなく避ける身のこなし、蹴りの時に感じた打撃の重さ……、何よりも君の匂いだ」
「なっ!?」
少女の斬馬刀の切っ先は先ほどよりも大きく震えた。特に、君の匂いと言われた時にだ。
「その匂い、アーガルズにしかない花、氷零草の花の匂いだ」
「………」
少女は驚きを感じていた。何故ならば、自身から未だにあの花の匂いがしていると言う事に気付いていなかったからだ。
「何故こんな事を…」
トーリンが少女にそう聞こうとした時、朝礼台の方向から凄まじい炎の柱が立ち上がった。
✦✦✦
背中に衝撃が走る。
ラグナルの剣撃をガードできた事は良いが、衝撃を殺しきれずに後にぶっ飛ばされてしまったのだ。
「ゴハッ!!?」
レナードは肺の空気が押し出さされ、咳き込む。口からたらりと血が落ちる。
(クソ…、)
少しぼやけてきている視界で回りの教員たちを見る。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
ケイは体全身が傷だらけだ。服は破れ、体は切り傷から血が流れまるでボロ雑巾のようになっている。
しかし、ケイは剣を降ろすことは無くラグナルに向けて構えている。
メリケンサックの教員は瓦礫の中で動かなくなっている。彼の回りには血の水溜りが出来ている。
女教員は剣を杖のようにしてなんとか立っているが……、もう戦える様子では無さそうだ。
「おいおいどうした?こんなもんか?」
ラグナルは最初の時と変わらない、楽しそうな顔で四人の中心に立っていた。
「はあああ!!!」
その言葉を聞いたケイが口から血が垂れるがそんな事は気にせず叫び声をあげて剣を振るう。
「だから、そんな剣届かねぇよ」
ラグナルはウルフソードでその剣撃を受け止めて蹴りを放つ。
「うぐっ……」
ケイはうめき声をあげて後方にぶっ飛ばされる。彼は着地することができず、地面に激突しゴロゴロと転がる。
勢いが収まり、体の回転が止まるが…ケイは動かなくなっていた。
「最初あたりは良かったんだがなぁ…」
ラグナルは自身の腕や胸元についている切り傷を見ながら残念そうに、そう言った。
「それに比べて…お前は何なんだ?え?」
ラグナルはゆっくりと女教員に歩み寄りながらそう言い始めた。
「剣速も遅い、力も弱い、技量も低い……なんで俺の前に立とうと思った?」
女教員はショックを受けたような顔をした。それもそうだろう。このミミール騎士学校の教員を任されるほどの剣士である。
己の剣に誇りがないはずが無い。
しかもだ、彼女は剣以外に自信のあるものがない、剣だけが自信の取り柄であると思っていたのだ。
自己肯定が剣以外は低い彼女はこの大男の言葉に心の大事な所を破壊されたような気持ちになってしまったのだ。
その明らかにショックを受けている顔を見て、ラグナルはニヤッと嗤う。
「お前は弱い、同仕様もなく弱い、ここでもただの足手まといだった」
ラグナルが言葉をかけるたびに彼女の顔は下にさがっていく。
「役立たずの雑魚がよお」
ラグナルは女教員の腹に蹴りを入れる。ケイの時のように力はそこまで入れずに、この女教員が気絶しない強さで蹴ったのだ。
理由は単純、ラグナルはこの女教員で遊ぼうと考えたのだ。
女教員は蹴り飛ばされ地面に倒れる。意識は未だあるが…、彼女は立てなかった。
白くふわふわとしていた髪は土と血に汚れ目元には涙が浮かんでいる。
ラグナルはゆっくりと女教員に歩み寄りウルフソードを振り上げる。
「悔しいよなぁ、辛いよなぁ、今殺してやるから安心しろよ、クハッハッハッ」
ラグナルは涙を浮かべている女教員を嗤いながらウルフソードを振りかぶる。
が、その刃が女教員を切り裂くことは無かった。
「ぐう…、」
何故ならば、女教員の盾になるようにレナードがラグナルと女教員の間に割って入ったからだ。
レナードは大鉈でラグナルのウルフソードを受け止める。
「クハッ…お前は中々いいぞ、足さえ怪我してなければなぁ」
しかし、やはりここでも余裕の表情のラグナルである。
「うるせぇ、この化け物が」
レナードは背いっぱいの虚勢を吐く。その様子にやはりラグナルは口を歪ませて嗤う。
「まあ良い、お前ごと、その女を真っ二つにしてやる」
ラグナルのウルフソードに込められる力が強くなる。
「ぐぬッ!!?」
ガリ…、ガリ…、と金属が切れる嫌な音が大鉈から鳴り出す。少しずつ、大鉈が斬られていっているのだ。
ガリ…、ガリ…、大鉈の刃の半分までウルフソードの刃が到達する。
レナードは叫ぶ。
「クソぉ!!」
ウルフソードの刃は後数センチで大鉈を切り裂いてしまう。
その時、赤いレーザーのような光がラグナルめがけて飛んでくる。
「ッ!?」
ラグナルは咄嗟にそのレーザー光線のような光を……、炎を避ける。
コツ、コツと炎が飛んできた方向から、何者かが歩いて来ている音がする。
「クハッ…、想像より速いご帰宅じゃねぇか……ガウェインさんよぉ……」
そこには、先ほど遠くに吹き飛ばされたガウェインがいたのであった。
ガウェインはゆっくりと戦況を見る。
瓦礫に埋もれ血の水溜りに沈んでいる男教員、血達磨になって転がっているケイ…、ボロボロになりながらも女教員をかばっているレナード、そして、倒れている女教員……
「随分と調子付いたことやってくれたな」
ガウェインの背から炎が噴き出す。そして、手にしている剣の切っ先をラグナルの方向に向ける。
「貴様はここで消し炭にしてくれる」
背から噴き出した炎はトカゲの形を作り、その次の瞬間にガウェインの体に纏わりつくように全身を囲った。
その瞬間、巨大な炎の柱がそこに立ち上がったのだ。
「クハッハッハッ!!いきなり本気モードか!!ガウェイン・ガレスディア!!」
ラグナルは目を輝かせながら集約されていく炎の柱を見ていた。
炎の柱が崩れ、炎が全てガウェインに集約された。
そこには先ほどとは見た目が変わっているガウェインの姿が合った。
髪と髭は燃え盛る炎に変わり、目は爬虫類じみたものになっている。
体全身からは湯気が立ち、今のガウェインが高温である事が伺えるだろう。
「さあ、やろうか…、ヴァルハ族!!!」
「クハッハッハッハッハッ!!!!」
ガウェインとラグナルがぶつかり合う。炎と風圧があたりを吹き飛ばしていくのだった。
❖❖❖あとがき❖❖❖
■氷零草の花
氷零草はアーガルズのみに生える花である。青い氷のような、宝石のような見た目からクリスタルフラワーとも言われている。
アーガルズでは女性は勿論、男性にも人気の花である。匂いは甘い清涼感のある匂い。
北方蛮族くん、聖騎士を目指すらしい テルちゃんマン @teruchanman
★で称える
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