一難去ってまた一難

琉生⊿

第1話(1話完結)

職場のエアコンが壊れた。9月はまだ暑い。

「部長、暑いです」

「だよねぇ〜。一応倉庫にあった扇風機とサーキュレーターは回してるけど、おじさんには堪えるなぁ〜」

時間は15時。暑さは徐々にマシになってくる時間だがそれでも暑いものは暑い。

「気温に文句言ってもねぇ」

こればっかりはどうにもならない。

遠くで学校帰りらしい子供たちの声が聞こえる。15時で帰れるのか。羨ましい。俺も帰りたい。

うだうだ考えても仕事は終わらないのでPCへ向かう。なんとか早めに終わらせてさっさと帰ろう。それがいい。黙々と作業すれば暑さも多少感じにくくなるだろ。

 ◇

18時。定時だ。仕事も片付いたし帰ろう。

「そういえば、次にエアコン業者来るのって金曜でしたっけ?」

「うん!最初は1週間ぐらいかかるって言ってたけど、部品なんとかなりそうだって!あと2日乗り切ろうね!」

「頑張ります。お先に失礼します。」

 ◇

金曜だ!エアコン業者が来た!待ってた!!すごく!!!

「なんとか部品取り寄せられて良かったです〜。正常に動いてるみたいなので大丈夫そうですね」

エアコン直った!!涼しい!!うれしい!!最高!!!

「部長!涼しいです!!!!」

「やっぱりエアコンがあると全然違うねぇ。佐藤君!」

直って本当に良かった。

今までの暑さと、エアコンが直った嬉しさでIQがだいぶ下がっている気がするが、とりあえず今日の仕事は大体終わっているのでなんとかなるだろう。本当に嬉しい。

 ◇

帰宅。


今日は気分がいい。しかも明日は休みだ。奮発してデパ地下の焼き鳥を買ってきた。

ニュースでも見るか。なんとなくテレビをつける。

「大型の台風が発生しました。週明けから九州地方に上陸予定です。大雨にご注意ください。また、急激に気温が下がる予報です。体調管理にもお気をつけください。」

なんてこったい。もう日本にちょうどいい感じの季節は無いのか。

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