教授のショートショート

タクシー2

「どちらまで行きましょう？」

「南港まで」

「はい、かしこまりました」

「ひとつゲームをしないか簡単なゲームだ」

「はあ、どんなゲームでしょう」

「昔ネットの掲示板でみたゲームなんだが

yesかnoで答えられる質問を10回するんだ

10回以内に答えを当てたら君の勝ちでチップをわたそう

ただし俺は1度だけ嘘の回答をすることができる」

「面白そうですね、それで何を当てたらいいんですか？」

「俺が殺したいと思っている人物を当ててくれ」

「えらく物騒な話ですね」

「実際に殺すわけじゃない、殺したいと思う人間くらいいるもんだろう」

「はあ」

「まあ着くまでの暇つぶしと思って気軽にやってみてくれ、では1問目どうぞ」

「ではその人はあなたの友人ですか？」

「no そもそも友人というのがあまりいないな」

「そうなんですか　では仕事の同僚ですか」

「no 同僚ではない」

「もしかして家族ですか？」

「、、、no 家族ではない」

「なんかちょっと間がありましたね　親戚ですか？」

「no 家族でも親戚でもない」

「うーん難しいな　芸能人ですか？」

「no 芸能人じゃない　これで5問　あと半分だな」

「TVにでてる人ですか？」

「yes TVにでていた所を俺は見ている」

「おおっはじめてのyesだ　近づいてきたかもしれませんね」

「ふふ　あと4問だ　慎重に質問してくれよ」

「じゃあ政治家さんですか？」

「no そうゆう事件もあったな」

「ここまでの質問で嘘はつきましたか？」

「noだ　ふふふ　面白いとこでその質問をしたな」

「・・・」

「あと2問だ質問をしてくれ」

「・・・それは私の知っている人ですか？」

「yes」

「・・・」

「最後の質問だな」

「・・・それは私ですか？」

「no 俺の勝ちみたいだな

丁度着いたみたいだ

運転手さんいくら？」

「2680円になります」

「じゃあこれ。お釣りはとっといてよ」