「短歌の秋」は「たんかのとき」と読むんじゃない
西野ゆう
ひとり立つ秋の浜辺の波音に応ふるやうに君の名を呼ぶ
赤、感じられましたか?
ここで作者が余計なことを言うのは野暮なのですが、まあ、カクヨムですからね。野暮なくらいが丁度良いでしょ。
視覚情報は何も無い歌です。
波音と、名を呼ぶ声という二つのサウンドしかありません。
これを読んで、
「ああ、このあと赤くなってそうだな」
なんて想像しちゃう人がどれだけいるか。奇跡的確率でしょうね。
夕日や空、それを映す海でもない。
秋の浜辺に立って、ひとりきりとはいえ想い人の名を口にする。
その後、頬でも赤くしていてごらんなさいな。
「クッソ、わけぇやつぁ、まったくよぉ!」
ってなるでしょ?
え? カクヨムユーザーに偏見持ち過ぎ?
まあ、そんなわけで、男性でも女性でも、ミミズでもオケラでも何でもいいんですが、この歌の主人公が頬を赤らめる、ということでテーマの「赤」をクリアーして(いることにして)います。
めでたい。
ちなみにメイン名義のインスタには「ひとり立つ秋の浜辺」の動画付きでupしていますので、知ってる人は見ても良いよー。
「短歌の秋」は「たんかのとき」と読むんじゃない 西野ゆう @ukizm
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