ゴミ箱
昨日の希望
第1話 とある俳優の場合
没作品エントリーNo.1です。主人公の語り口調で説明ばかりのため没になりました。葛藤が無いのでドラマではありません。⭐︎以降本編です。
⭐︎
おはよう、おはよう、おはよう〜!
皆さん、おはよう!
さて、今回はある俳優のしくじり小話をします。ここに登場する人物等は存在しませんのでご注意を!つまり作り物のお話です。申し遅れました。私、ハウスキーパーの服部乱歩と申します。
昔ある所に、小池恵子(仮名)という女優さんがいらっしゃいました。上から読んでも下から読んでも同じでございます。
ある日、とあるカメラマンのXでこんな投稿文があったそうです。
「仕事の文句をネットにあげるつもり無いけどさ、何ヶ月も前に撮影の依頼したのに返事一つよこさない!大手の方だから名前を言いたく無いけど、ファンからのメッセージが一杯で見落としてましたって何なんだよ!」
と。因みにその撮影とは、契約していたイベントのイメージポスターの表紙の写真でした。イベントの様子や舞台裏をドキュメンタリー形式で放送するバラエティ番組で、他の出演者もいらっしゃる中のメインの立ち位置でした。この仕事のDMに小池は気が付かなかったのでございます。小池のアップのお写真の予定が急遽、他の出演者と映ったお写真にメインビジュアルが変わり、番組の内容も変更されました。そこで、彼女は考えました。インスタやXのDMを手動で限定的に公開すれば良いのだと。そこで、小池は小池にDMを一度でも送ったことのあるファンや自身のストーリーにリアクションしたFF外の人を片っ端からDMの拒否をしていきました。
私、服部がその方のファンの話をお聞きした所、声をかけても逃げるように走り去る方とお聞きしております。
10時を指す事務所の時計。
「今日も暇だな〜……。早速問い合わせが届いてる!見てみよ!」
スマホを片手にインスタを開く小池。すると、一通のDMが。
「この度はポスターの件でご連絡致しました。」
(このDM、本当かな?怪しいよな)
承認ボタンと拒否ボタンの上をウロウロする小池の人差し指。
「えい!」
シンと静まり返る事務所で一人大きな声を挙げる小池。拒否ボタンを押す人差し指。
「あーーあ!今日も仕事来ないな!」
小池は、オフィスの椅子の背もたれにもたれかかり大きな伸びをしました。
歴史は繰り返されるといいますが、本当にそうでございますね。それではまた、いつの日か。おーっほっほほ。
ゴミ箱 昨日の希望 @lessentielle
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