まぁ

プロローグ

こんな酷い人生を送る者が他にいるだろうか。

いや、きっといるのだろう。そう思いたいほどに不愉快な私の人生。たった17年。こんな短い時間でそれを察してしまうほど酷いものは無い。

そんな私の生きた道。

とても長い長い小説になるだろう。

はじめに、私の祖母から先日聞いたお話をしよう。

『この家系は呪われている。』初めて聞いた時、そんな話があるだろうか、と思った。

私の苗字は真鍋というのだが、これは母方の苗字である。父が自分の苗字を酷く嫌っていたのでこちらの苗字にしたのだとか。

その真鍋というのも、母の地元では1番有名で、その上母の実家が真鍋の本拠地のような場所だと言うのだ。本題に戻ろう。なぜ、呪われているのか。

それは、昔、穢多非人などがあった時代だ。その頃、集落で私の先祖に当たる者が率先して身分の低いものを殺したり、拷問をしたりしていた。

祖母は旦那とは離婚しているのだが、その離婚直前頃から様子がおかしくなったらしい。

祖母は子供3人を連れて(母、母の姉、妹)あるマンションの一室を即購入した。何故か旦那も着いてきたらしいがそこで問題が起きた。何故か全員共通した夢を見るのだ。

祖母は暗い汚い和室にたくさんの人が詰め込まれた場所に一緒に座っていた。突然周りが逃げ出し、自分も逃げるが転んで襲ってきたものに岩で頭をぐちゃぐちゃにされ、更に頭の中をかき混ぜられている。そこで目が覚める。

母はパーティ会場のような場所だったか祖母と同じように急襲われる。

母の妹は少し違った。暗闇の中から頭がぐしゃぐしゃになった女性が近づいてきてこう囁いてきたそうだ。『お前たちのせい。絶対に許さない。』

母の姉は詳しくは聞いていないがそのような夢を見ていたという。

他にも不可解な現象がたくさんあった。お風呂に入ると息苦しくなる。誰もいないはずの玄関のセンサーライトが反応する。長い廊下を歩く足音が聞こえる。そしてもう1つ。

ある日祖母が末子を習い事に連れて行った時のことだ。祖母は何故か分からないが写真を撮りたくなり車内で満面の笑みを浮かべて自撮りをしたそうだ。そして習い事が終わり帰宅すると同時に病院からの電話が入る。なんと祖母の旦那の母が交通事故で亡くなったのだ。それとこれの何が関係しているのか。そう、死亡時刻と写真を撮った時刻がピタリと重なっていたのだ。その時のことを祖母は今も鮮明に覚えているらしい。さすがにそこで限界を迎えたのか祖母の当時の職場の人から勧められた霊媒師の方を家に呼んだのだ。

エレベーターを降りるなり、

「あそこのお部屋でしょう?」と自分の部屋を指したのだと言う。角部屋だったのだ。

角部屋は霊が溜まりやすいそうで、すぐにわかったらしい。玄関に入ると、すぐに口を開いて廊下にずらーっと霊が立っていると言われたそうだ。

そして、あの時の写真を送って欲しいと言われ言われるがままに送った。そうするとそのガラケーに映る祖母の頭の上に大きな頭蓋骨が乗っているのだ。なんでも、普通のガラケーでは見れないそうで、色度などの設定を変えているらしい。なんとも嘘っぽい話だがこれが事実である。呪われている証拠だと言われ、すぐお祓いした。すると引きこもりの姉がリビングにやってきた。全身をお祓いしてもらったそうだ。霊媒師が帰ってすぐに、体がとても熱いと服を脱ぎ出したそうだ。

不思議とその日から今まで起きていたことはなくなったそうだ。この話を角部屋に住んでいる私にする祖母は少し意地悪だなと少し笑いつつもとても怖かった。でも、呪われていると聞いて少し安心したのだ。呪われてでもいないと私が可哀想な程に苦しいからである。

長くなったが、言い方が悪いが昔の先祖のせいで呪われている。家族を壊そうとしているのだそう。

確かに祖母は離婚しているし母の姉は病気である。母も病気を持っているし、我が家はこれから話すが、本当にとんでもないほどに家庭崩壊している。

それじゃあ、プロローグはここまで。

私の生きた道、楽しんで貰えると嬉しいです。

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