第14話 象さん!水鉄砲だ!

「え?僕の象さんから水鉄砲発射していいの?白い水鉄砲打っちゃうよ?」

急に真顔でスンッと落ち着いた君の様子に、僕は一瞬固まる。そしてすぐにツッコミ魂が火を噴く。


「なんで急に落ち着いてんだよぉぉ!?しかも象さんとか言ってないで普通に言えよ!変に回りくどいわっ!」

叫びながら、僕は手をバタバタと振り回して、まるでスリッパで虫を追い払うみたいに全力で君の象さんを拒否しようとする。


しかし君はお構いなしに、反り立った象さんを握りしめ、その鼻をあっちこっちに向けようとする。僕はさらにパニック!


「握るなぁぁ!こっち向けるなってばぁぁ!絶対撃つなよ!おかしな水鉄砲発射するなぁっ!!」

頭を抱えて叫び、床でじたばたする僕。まるで踏んだら鳴くおもちゃのように、叫び声が止まらない。


「ちょうどいいところにオナネタが…」

君はスマホの音量を最大にして、ASMRを大音量で流しながら象さんの鼻を扱き始める。そのASMRはもうひどい、これでもかってくらい僕を追い詰めるような内容で…。


『んっ、ああ…♡もう少し、もっと奥までぇ…♡白くて濃いの…いっぱい出してぇ…!んっ、あ…♡』

甘い囁きとエッチな吐息が混じり合い、まるでまさに水鉄砲を促しているかのような声が部屋中に響く。僕は耐えられず叫ぶしかない。


「促してんじゃねーかぁぁぁ!誰がこんなこと言ったんだぁぁぁ!!これ、僕じゃないし!わのちゃんだから!バカ!バカぁぁぁ!」

絶叫しても音声は止まらず、君の象さんはますます元気に、そしてさらに危険な方向へと進んでいく。


『我慢しなくていいの…もっといっぱい出して…君の象さんミルク…いっぱい飲みたい♡』

この声が僕の過去の声だなんて、信じたくない。でも君はキャッキャッと大喜びで象さんをフルスピードで扱いていて、もうカオスすぎて言葉にならない。


「なんで昔の僕も象さんって言ってるんだぁぁぁ!!完全に促してるよねぇぇ!?バカか!僕のバカぁぁぁぁ!」

涙を流しながらツッコミまくり、叫びまくる僕。床を這いずりながら、どうにかこの状況から逃げ出したいけど、羞恥と絶望が絡み合って動けない。君の象さんから白い水鉄砲がいつ発射されてもおかしくない状態に、僕の感情はグチャグチャになり、ただただ叫び声が部屋に響き渡っていた。

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のわちゃん、これ着て! みっくすP @MixP1125

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