病床の子規のもとへ、親友の漱石が訪ねてくる。しかし、英国留学の決まった漱石の表情は、浮かないものだった。子規と漱石、日本を代表する文豪であり、親友同士だった彼らのワンシーンを描いた歴史短編。どんな困難の中でも、文学の道を突き進んだ彼らの志に、創作者として背筋が伸びます。作中には、実際に子規が読んだ俳句が出てきます。彼がなぜ、ここでこれを出したのかを考えて、切なくも熱くなるものがありました。
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