ハイテンション且つ個性豊かな登場人物たちの会話とは裏腹に地の文のシリアスさもあって序盤のコミカル要素は薄めですが、現代社会で生きてきた人の常識を出した上でそれを乗り越えなければならない必要性が説かれていたりと無駄なところが一切ありません。
面白い要素としては、主人公の能力が万能ではない点です。便利ではある。しかし、欠点もあると言う上手い塩梅は読み手の親近感を掻き立てる要因になっています。
主人公を一人のキャラクターとして応援しつつ、共感しやすい作りです。
シスコンで変態で、と主人公を形容する言葉がたくさん出てきますが、人間味が感じられて好ましかったです。
ライトノベル特有の軽妙さを味わいたい方などは楽しんで読める作品だと思いました。