玄武の日常
窓から差し込む陽の光に夜が明け日が変わった事に気がついた。
「あ"ぁ……しんど……もう朝か……」
ゆっくりと脳を覚醒させ窓から差し込む明るさに小さくため息を吐き朝の支度をする。数百年前までは賑やかだったこの屋敷にはもう僕しか住んでいない。
「……今日の仕事はなんだったかな」
小さく呟き今日の予定を思い出す。まだ覚醒しきっていない脳で考えれば軽く頭痛がする。こんな時あの子がいれば……なんて何度も考えた。でもあの子はもう居ない。
「とりあえず軽く何か食べてから護符を作るか……」
軽く伸びをして無理やり脳を覚醒させ昨日買っておいた食料を適当に食べてから民たちの為の護符を作ってそれを配って他の四神達用の護符も用意する。
「こっちが白虎でこっちが朱雀……これが青龍用で……そういえば森の方で魔物達の動きが激しくなってるって聞いたなぁ……」
街へ降りてくる前に対処しておかないと……そんな事を考えながら使い魔である蛇達に護符を白虎達に届けるよう命令を出して見送ってから小さく息を吐いた
「今回の魔物は実験に使えるといいんだけど……なんて。」
そう小さく呟いてから僕は森の方角へと向かった。
これが僕、玄武の日常だ。
方角と四季を司る者たちの物語 華柏(こはく) @kohaku_1105
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