朱雀の日常

外から漏れる暖かい陽の光にぐっと伸びをしたあと目を擦りながら目を覚ませば小さく息を吐いた。


「あ"ぁ……ねっむ……おはよぉ」


「朱雀様。おはようございます」


「おはようございます朱雀様。本日も良い天気ですよ」


「そうだなぁ……毎日毎日いい天気や。」


俺はそう呟いたあと眷属たちに身支度を整えてもらい手渡された今日の分の仕事を見つめた。



「ん〜……こっちは俺がやるけどこれは……白虎の方が得意やな。後でこれは届けてもらうとして……ん?」


書類を見ていればふと外から聞こえてきた喧騒。小さく欠伸を漏らしながら外を覗けば今にも殴り合いの喧嘩になりそうな勢いだ。


「……屋敷の前で暴れられるんは面倒いな。」


そう呟いて眷属の1人に声をかけ喧嘩を止めに行く。話を聞いて両方を宥めてなだ喧嘩の仲裁をする。それが終わればいつも通り賑やかな人通りになる。


「朱雀様なにも朱雀様自ら喧騒を止めなくても……危険もありますし」


「ん〜……まぁそうだけどさ。目に付く所の揉め事は出来るだけ片付けたいんだよ。自国の民たちだしね」


俺はそう告げて自分の部屋に戻った。これがいつもの俺の日常だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る