第2話 日常へ
6時頃自宅に着いた。自宅なのになんだか久しぶりにお母さんの実家に里帰りしたかのような感じがした。
「ただいまー」
「お帰りなさい!おにぃ!」
妹が二階から階段を駆け下りて来た。
「おかえり。迎えにこられなくてごめんな」
リビングには父がパソコンで仕事をしていた。
いつも仕事のことばかり考えている父・・・・・・これが日常。
父と妹は血が繋がっていない・・・・・・前のお父さんと今のお母さんの間で産まれたのが僕で小学生の頃に離婚があり、新しい父と妹が家に来た。
夕食の支度ができ、約1カ月ぶりにみんなで夕食を囲んだ。夕食を済ませ自分の部屋に行った。
机には制服やカバン、スマホなどが置かれていた。無意識にスマホを開くとメールの通知が100件を超えていて驚いた。クラスメイトや先生、親戚の人からの応援メッセージがほとんどだ。一番初めに退院したことを話したかった彼女に電話を掛けた。
「もしもし?」
「・・・・・・もしかして甲斐君?」
「あれ?真由さんの母親ですか?どうして?」
「あなたは覚えてないと思うけど真由は学校の5階から落ちて自殺したの・・・・・・」
「・・・・・・亡くなったって事ですか?」
「あなたを責めるつもりはないけど、応急手当をしてあげることはできなかったの!あと彼氏がいたことをなぜ隠していたの!」
僕は呆然としてしまい、手が震えていた。
「あの・・・・・・もう二度と電話しないでください」
電話が切れた。それと同時に自分自身の何かが消えたように感じた。
あれから何時間経ったのだろう。
彼女が亡くなったことを受け止めることができずに夜を過ごした。
次の日。
妹の部屋からのアラーム音で起きた。
デジタル時計を見る、12月15日午前06時00分。
今日から学校なのだが、とても眠い・・・・・・。昨日のことを思い出しただけで気分が悪くなる。
身支度をしていると1カ月分の宿題や時間割など沢山あった。
近所の幼馴染の古賀さんが届けてくれていたらしい。古賀さんとは彼女ができてから全く遊ばなくなった。
今日の時間割を確認して家を出る。久しぶりの学校なのに天気は曇り、これからみんなから質問攻めされると思うと気が重くなった。
「犯人は〇〇です・・・ リトル @Litru_77
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