第3話 訓練校

能力が覚醒して3日。俺は訓練校に入った。徴兵の人は期間中に定められている単位を取ることが出来ればいつ受けてもいいらしい。ほどんどの人間はその期間に1年半の徴兵に備えるのが王道らしい。だいたい学校や就職先に徴兵のことをはなして、休みをもらうらしい。これは国が休暇申請と兵役期間が終わった後の復帰もサポートしてもらえる。兵役期間中はもらってた給料にプラスして少し色を付けてもらえることになっている。志願兵は初めから訓練校で徹底的に知識や能力の使い方、戦術などを叩きこまれる。卒業を各部隊に配属され、与えられた作戦を実行し国を守ることになるらしい。特殊部隊配属のことも聞いてみたが、結果を出して推薦かスカウトが基本で志願は基本的にできないらしい。


「普通の学校みたいだけと隣は軍事施設か、教室はえーと…」


「どけよ邪魔だ」


「あー、悪い迷っててよ。」


口の悪い奴に声をかけられた。振り向いて謝るとそこには俺と同世代らしき奴が立っていた。見た目は俺と同じくらいで、髪で隠されていたが右目のあたりに大きなやけどの跡があった。


「お前も志願兵?一緒に教室行こうぜ、案内してくれよ。」


「断る。」


そう言って行ってしまった。


「て、ついていけばいいか。」


ついていくことにした俺は無事教室にたどり着いた。教室に入ると意外と幅広い年代の人たちがいた、ちなさっきの奴はいない。一クラス20人で二クラスと聞いている。席順はボードに張り出されていた。俺は席に着くと誰と話すとかでは無く教師を待った。、


「席に着いてるな。俺は海野博だ。今日からお前らの教官をすることになった。海野教官と呼ぶように」


俺の学生?生活が始まった。いや、大学生だったんだけどさ。授業は主にディアブロたちについて、銃火器の取り扱い、そして能力の扱い方と戦術などの戦い方がメインだった。

ディアブロたちについては、だいたい世間で認知されていることと同じだった。しかし、ディアブロのリーダー的存在は確認しているがそいつが今どこにいるかわかっておらず調査が続いていること。そして、侵略された京都とその周辺は時間が経つとともに未知の植物などが支配してあいつらの縄張りを形成していった。名前は落葉と名付けられた。ディアブロが出現するのは主に落葉からとランダムで発生すると言われている、次元の狭間からの出現が基本らしい。落葉からの出現はゼロ隊が駆除している。そして狭間からの奴は各地に展開しているゼロ隊が対応するらしい。そして通常よりも強い個体と能力を持った人間のテロ行為を阻止しているのがゼロ隊の特殊部隊ということが分かった。他の座学は法律とかについてで、正直覚えるのがおっくうだ。多分任務以外で能力を使用しなければ大丈夫だろう。


続いては能力についてだが能力は各個人だけが使える力デュアルと身体の強化に使用できるオーラと呼ばれる力の二種類があることが分かった。違いとしては、覚醒者は覚醒時オーラ、言わば一種のエネルギーを体から取り出せるようになっており、そのエネルギーを変換することでデュアルを具現化できている。俺は状況があれだったから先にデュアルを使ったからオーラの使用がむずい。

デュアルは各々使えるようにするしかなく、必要そうな設備も自由に使えて、申請もできるらしい。教官に主に習うのはオーラの方である。理由は町中でデュアルを使えば被害が大きくなるからで俺の放火がいい例だろう。それに引き換えオーラは身体強化のために体に纏うただでエネルギーの流失も最小限になり、我々が町に与える被害事態は小さく済む。また、純粋にデュアルの使用はかなり疲れる。その為、ディアブロとの戦闘はオーラだけで戦闘するのが推奨される。


そんなことを考えながら今日も今日とてオーラの練習をするために校庭に集められた。


「おう、わっぱ。オーラの使用は慣れたかね。」


「体だけなら纏えるようになった。物に纏うのがまだ、身体と違ってくると感覚が分からなくなるんだ。」

体に纏うだけなら炎を全身に纏って出力を調整することでオーラの取り出し方が分かった。

俺に声を掛けてきたのは70才ぐらいの元気な爺さんだ。名前は重さん。この爺さんも俺に似て自身の子と孫をディアブロに殺されてしまったらしい。この爺さんに限らず志願兵のほとんどが何か過去に抱えている。それぐらい、ディアブロが日本に与えた影響は計り知れない。


「重さん教えてくれよ。あんた得意だろ?」


「簡単じゃよ。オーラをデュアルに変換しているのは感覚でわかるようになったろ?それを体じゃなくてナイフや銃にすればいいじゃよ。あれじゃナイフにクリームを塗る感じと球には箱にオーラいれるイメージじゃ。」


この重さんは刀を異空間から取り出せるデュアルを持っている。年齢に似合わず対人戦が過ぎる。デュアルの恩恵なのかこの人はオーラを扱うのがめっちゃうまい。このクラスでは間違いなくトップだ。教えるのは、そんなだけど一応参考にして練習した。


「おう!!できた!できたぞ!重さん」


教えてられた通りにやったら意外とできた。一応手をナイフに添えて塗っている風にしないとだけど、慣れれば自然とできるようになると思う。オーラが使えればそのあとは戦闘訓練をする。だけ、俺は重さんと組まされひたすらに組手をやらされている。全然勝てない、重さんは強すぎる。正直キモイ。ナイフや刀を使われたらまずかなわねー。


「ちょっ!重さんデュアル使うのは無しでしょ!俺使えなんだから。」


「使えばいいじゃろう。怒られるのはお主だけじゃがの。」


この爺!煽ってやがる。ぜってい倒す!!とか意気込んだが結局訓練校卒業まで一回も勝てなかった。

そして卒業課題として、5人一組で組み教官を加えた6人で任務にでて合格することが

課題として課された。チームは全部で8チーム、2,3,3,の順番で任務に派遣されることとなっている。俺の順番は最後になった。具体的当日になったら言われる。

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侵略者との決戦 @karasu112

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