覚めない夢を夢見る少女

奈川

本編

夢のどうしようもないところ、それは、いつかは覚めてしまうことだ。


夢はいつか覚めてしまう。


少女は寝ることが一番の楽しみだった。なぜなら、夢を見れるから。夢の世界は何もかも自由で思い通りである。この何もない不自由な現実よりも。

しかし、ある日ある人と出会い、徐々に仲良くなっていく、そして徐々にその人のことを意識するようになり、夢にまで出てくる。そして、次第に夢を見る回数も減っていく。


・ずっと寝ていたい、夢を見ていたいとなった原因

・それに打ち勝って、夢から覚める


下記から物語スターット


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起きたらそこは教室だった。


よし。


椅子を持って、窓に向かって、、おおりゃああー


バリーーンンンン!


ふー今日も快調だ。


全速力で走り出し、廊下をかける。


階段を登り、侵入禁止を超えて、屋上に入るための扉を壊し、屋上の柵を飛び越え、


私は自殺する。


ジリリリリリリリリリリリリリリリリ!!!


朝だ.........


時計を見ると、7時15分


寝たい、しかし、学校がある。


夢の世界に帰りたい。


寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい....

(洗面所で顔洗い、朝食食べて、制服着替えて、家から出た)


よし、二度寝しよ!


と、そんなことができるわけでもなく学校に行った。


夢のどうしようもないところ、それは、いつかは覚めてしまうことだ。


夢はいつか覚めてしまう。


私は覚めない夢を見ていたい。


授業を受けながら、寝たい寝たいと考えてボーっとしている時間がただ過ぎる。


国語→数学→美術→体育


今日はどう寝ようか考えていたら、ボールの流れ弾に当たり、気絶。


保健室のベットで目覚める。


そこに、確か、多分、同じクラスの保健委員の古さんがいた。


しゃべったことはないけど、無口な感じだった気がする。


まだ起きたことに気づいていないと思い二度寝しようとすると、


「二度寝すな」


「ぐへ」


お腹を思いっきりチョップされた。


目が糸目だったから寝ていると思っていたがそんなことはなかった。


「私、寝るので、ほっといてください」


布団をかぶる


「え、嫌やけど、学校終わったし帰って」


「保健室も閉めるから」


「え?」


「学校終わったの?!家で寝れるじゃん!」


「ふふ、さっきまで寝てたのに、まだ寝るんかい」


そそくさと帰る準備をすると、


「一緒に帰らへん?」


え、、、ひとりで帰りたいのですが、、、、、


なんてこと、友達がいないようなコミュ障には言葉がでなかった。


はあー全力ダッシュして家に帰りたい、、、


今日寝てた分の勉強をしとかないとだし、、、、


早く寝て、夢の世界で遊びたい。


「不覚川さん、転校してきて一ヶ月やけど学校には慣れた?」


「はい、、、そこそこ」


友達いないけどね


「アイスクリームとか好き?」


「好きです」


めっちゃ好き


「朝ごはん何食べたん?」


「卵焼きを」


おいしかった


「寝たい?」


「寝たい」


あ、、


「いや、その」


「やっぱり寝たいんだ」


古さんはニマニマと言ってきた。


いや、寝たいけれど


「せや、この辺にうまいジェラートの店があるんやけど、、」


「ごめん!ちょっと、やらなきゃいけないことあるから帰るね、また今度で、、、、、」


私は家に向かって全力で走り出した。


はぁはぁはぁはぁ、、、


はぁ、言っちゃった、また今度なんてもうないだろうな。




次の日の学校


「不覚川さん!昨日言うたジェラートの店行こ!」


「え」


それから、古は私をよく遊びに誘ってくるようになった。


ジェラート食べたり

自販機行ったり

ラーメン行ったり

ジェラート行ったり


そしてまた、夢を見る。


「今日はご機嫌だね」


「へへそう?」


「そうだ、古と食べたジェラート食べよっかな」


ポンとジェラートを作り、ぺろり食べる


「ん、おいしい」


「おいしいね」


「けど、なんか古と食べてたときよりもなんか足りない」




「突然勉強教えてって言うてごめんね」


「古って結構バカ?」


「そんな辛辣なこと言わんといて」


「いやー不覚ちゃん勉強ほんま得意やなー」


「いやいやそんなことないよ」


「これなら次の期末テストで学年一位取れるんちゃう」


「そうだね、、、」


「ごめん、親が早く帰ってくるかもだから、もう帰るね」


私は図書館に古を残して、そそくさと家に帰ったら。


家の前まで着くと



ちょうど家に帰ってきたお母さんと鉢合わせる。


「あら、古、こんな時間までどこ行っていたの?」


「ごめんなさい。図書室で勉強していたの」


「そうそれはすばらしいはね。今回の学校も学年1位が早く取れそうね」


「学年1位が取れたら、次はどこの高校に行こうかしら」


私はどうしようもない作り笑いを向けるしかなかった。


「そうだね」


なんでだろう、前の学校から転校することは、そんなに気にしてなかったのに、なんだか、嫌な気分。


早く寝て、夢の世界に行こう。そうして私はくまのぬいぐるを抱きしめた。


国語を勉強


「それにしても、不覚ちゃん全然遊びに誘てくれへんやん」

もう、20回ぐらいウチはさそとんのに


「だって古が誘ってくれるし」


「ウチのタイミングが良すぎるんかな~以心伝心的なやつ?」


「うっさい、さっき習ったばっかのことわざを使うな」


「とっとジェラート食べに行こ」


「ははは」


「いつか誘てな」


それからジェラートも食べた後、ラーメンまで食べてきてしまった。でも今日は仕事が忙しくて、遅くなると言っていたので大丈夫だろう。


「不二乃!あなたこんな時間までどこにいたの!!」


「期末テストも近いのにあなたはなにを考えているの!!!」


「これはあなたのために言っているの!!」


「これからは学校が終わったらすぐに帰ってきなさい!!!!」


それから、長い説教は続いた。


私は、逃げ込むように、寝た。







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今日も気分よく朝を起きれた。


一瞬、学校に行かなければと思ったが、


「日曜か…」


やりたいことを思いっきりできる。


ベットから降りて、一階のキッチンに急ぐ。


ミルクを冷蔵庫から取り出し、カップに注ぎ、レンジで温めればホットミルクの完成だ。


ミルクには、睡眠ホルモンを作る原料となるトリプトファンが含まれているから、寝る前にはピッタリだ。


クッキーとかと合わせたらもっと最高だ。


ああ、ここで考えちゃダメだ。ほら、


「……お菓子食べたい」


お菓子を食べたい欲を抑えて、カップの中身をごくごくと飲んだあと、二階の自分の部屋に戻った。


「よし、寝よ」


私は、ベットに横になり目を閉じた。





昼か、、、、


お菓子食べ過ぎた、、、


クッキーとか食べたいとか思ったけど、夢の中とはいえ、食べ過ぎた。もう現実の世界でお菓子食べなくてもいいぐらい食べた。


けどまあ、昼だし、朝ご飯食べるか。


適当に食事を済ませた。


私は、ベットに横になり目を閉じた。



その後も、現実の世界で生きていくための最低限のことをしては、寝てを繰り返した。




「寝ることって最高かよ」


朝起きて、そう思った。


寝たい。


夢の世界に帰りたい。


寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい寝たい....


最高にいい気分を憂鬱な月曜日が上書きしていきながら、学校に行く準備を始めた。


学校てのは、本当につまらない、寝たら注意されて夢は見れないし、授業があるし、退屈だし。何かしようとする気にもならない。


今日はどうやって寝ようかな。


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