ろくでもない父親に売られて、いつか復讐することを目的として生きていた少年、螺子。
自分を買った酒場の女主人の命令で物ごいをしていた彼が出会ったのは、幸せと繁栄をくれる、姫君と呼ばれる紗羅という美しい少女。
しかし紗羅には……いえ、紗羅と螺子には、大きな縁が隠されていたのです。
これは果てしない輪廻転生の物語。
転生と言っても異世界転生ものとは違い、幾度となく生まれては死に、また生まれ変わるのを繰り返していく魂のお話。
切なく過酷な展開もありますけど、それでも読む人を惹き付ける力強さが本作にはありました。
幻想的なハイファンタジーが好きな方に、おすすめの作品です。
酒場の女店主に買われ、物乞いの真似事をする少年、螺子。
もちろんこんなことしたくてやってるわけはありませんが、それでも生きるためには他に選択肢はありません。
支えてくれるのは、その酒場の娘のルイスだけ。
そうして物乞いを続ける中、運命の出会いが。
出会ったのは、螺子と同じ顔をした姫君。しかも相手は、なぜか螺子のことを知っている様子。そしてこの出会いは、前世から続く壮大な物語に続いていくのです。
もちろん、前世といってもそれに囚われなければならないという決まりがあるわけでなく、変わってしまったものもたくさんある。
けれど、生まれ変わっても受け継がれている思いもある。
螺子は、そして前世からの縁によって繋がった人々は、それぞれの思いにどう向き合い、どんな選択をしていくのでしょう。
そしてその先に、どんな結末が待っているのでしょか。