THE FINAL STORY ALTERNATIVE ー伝説の剣を手に入れたが柄(つか)だけで剣身(けんしん)がなく、剣とは呼べない武器だった話ー 〜十字組編〜

十文字 銀河

THE FINAL STORY ALTERNATIVE ー伝説の剣を手に入れたが柄(つか)だけで剣身(けんしん)がなく、剣とは呼べない武器だった話ー 〜十字組編〜

今から10年前、世界中に衝撃を与えた大きな戦争があった


その名も「帝王戦争ていおうせんそう


「ブラッデン帝国」対「アレスト王国」の戦争である


数ある大国の中でも世界最強と名高いブラッデン帝国は、領土拡大のためその圧倒的な武力で次々と隣国を侵略していった

自国が敗北するなど微塵みじんも思わず、さらなる領土拡大のためアレスト王国に大量の魔法部隊を送り込んだ


その数、全部で1000


それに対し、世界最弱と言われるアレスト王国が迎え討つ部隊の数はたったの


だがしかし、ブラッデン帝国は敗北をきっした


たった9部隊の


いや、


その部隊を率いるの手によって返り討ちにあったのだ







帝王戦争から10年後………


【エトス村南側 丘の上】

ギンガ

『うーん!

 いい天気!

 ピクニック日和びよりだな!』


天気は雲一つない快晴であった

ブルーシートを敷き、ピクニックの準備を始める


ギンガ

『もぐもぐもぐ』


三郎系ラーメンの麺が挟まれたサンドイッチ、通称「三郎系サンドイッチ」を食べはじめる

焼きそばパンに対抗し、最近新たに商品開発された斬新ざんしんな食べ物である


山賊

『見つけました。賊長ぞくちょう


望遠鏡ぼうえんきょうのぞきこんでいる


賊長

『間違いないのか?』

山賊

『はい。間違いありません

 あの白髪に銀色の目、そして右手の甲にあるあの紅色の十字の紋章もんしょう

 「元十字組 一番隊隊長 紅蓮ぐれんのギンガ」です』

賊長

『どれ、おれにも貸してみろ』


望遠鏡をのぞきこむ


賊長

『あんなガキの首に10億pvもかかっているとはな』


「pv」とはこの世界における通貨つうかである


山賊

『あのガキが10年前、ブラッデン帝国の侵略しんりゃくをたったの9人で返り討ちにしたという伝説の「十字組じゅうじぐみ」の1人なんですかい?』

賊長

『ばーか!

 そんなんただのうわさだよ!

 う・わ・さ!

 あんなガキが世界最強とうたわれている帝国軍に勝てるわけがないだろ!』

山賊

『ですよねー!』

山賊

『こりゃあもう10億pvをタダでもらうようなもんですね!』

賊長

『今ヤツはのん気にピクニックなんかやってやがる

 油断している今がチャンスだ!

 いけーーーーーーーーーーー!!』

山賊たち

『うおーーーーーーーーーーー!!』

 

山賊たちが一斉に押しかけてくる


ギンガ

『はああ、、、

 ……』


食べかけのサンドイッチをケースに戻す


ギンガ

『よいしょっと』


立ち上がり、顔前に右手を出し魔力をこめる

すると、手の甲の十字型の紋章が紅く輝き、T字型のヒルトが現れる


T字型のヒルトは、ガードと、握り《グリップ》、

柄頭ポンメル部分は通称「精霊玉せいれいだま」と呼ばれる水晶玉で構成されていた


山賊

『はっはっはっ!

 そんな剣身ブレイドも付いていない武器で一体どうやって戦うというんだ!?』

賊長

『一気にっちまえ!!』

山賊たち

『うおおおおおおおおおお!!』


山賊たちは剣を持ち、一斉に襲いかかってくる


ギンガ

『来い!!!サラマンダー!!!』

サラマンダー

『オオオオオオオオオオオ!!!』


雄叫おたけびとともに翼の持たない巨大な紅い龍が召喚される


山賊

『な、なんだこれは!?』

山賊

『ド、ドラゴン!?』


山賊たちは立ち止まる


賊長

『ひ、ひるむな!!

 こんなんただの魔法による幻術げんじゅつだ!

 いけーーーーー!!』

山賊たち

『うおおおおおおおおお!!』

ギンガ

『まじか

 サラマンダーを見せれば逃げてくれると思ったのに』

山賊

『うおおおおおおおおお!!』

ギンガ

『うるさいなあ

 もっと


次の瞬間、サラマンダーが精霊玉に吸い込まれ、透明色だった精霊玉が紅色へと変色する


すると、ヒルトからものすごい勢いで大量の炎が噴出ふんしゅつ

炎は徐々に凝縮ぎょうしゅくしていき、剣身ブレイドの形となる


山賊

『な、なんだあの武器は!?』

山賊

『炎の剣身ブレイド!?』

賊長

『ま、まさか!?

 あのうわさは本当だったのか!?

 十字組の隊長と言われている、

 精霊を宿やどすことで戦うことができる伝説の武器

 

 その名も、、、


 「精霊剣せいれいけん」!!!』


ギンガ

『火の叫び THE FIRSTファースト


 斬火讐炎陣ざんかしゅうえんじん!!!!!』


精霊剣せいれいけんを地面に思い切り突き刺した瞬間、ギンガを中心に広範囲な紅色の魔法陣が展開され、

天にも届く大円柱の火柱ひばしらが発生し、山賊たちを一瞬で焼き尽くす


山賊たち

『うわあああああああああ!!』

山賊たち

『ぎゃあああああああああ!!』



エステル

『あれ?あの炎は、、、』



山賊たち

『うわあああ!!

 まじかよ!!

 味方が一瞬で焼け死んだ!!』

山賊たち

『ど、どうしますか!?賊長!?』

賊長

『い、今さら退けるかよ!!

 退いたら今度は殺される!!

 あいつらよりはあのガキ1人の方がいくらか勝機がある!

 だったらもう前に進むしかないだろうが!

 全員おれに続け!』

山賊たち

『う、うおおおおおおおお!!』

ギンガ

『えええ。。。

 まだ来るの?』


エステル

『やっぱりギンガだ!

 おーい!

 ギンガーーーーー!』


女性が遠くから手を振っている


ギンガ

『あれは、、、

 エステルか!?

 おーい!

 久しぶりーーー!』

エステル

『久しぶりーーー!

 すごい敵の数じゃない!

 わたしも手伝うわ!

 

 うーん!

 ーーー!!』


エステルは左手に魔力をこめる

すると、手の甲の十字型の紋章が蒼く輝き、Iアイ字型のヒルトが現れる


Iアイ字型のヒルトは、ガードが無く、握りグリップ

柄頭ポンメル部分は精霊玉で構成されていた


山賊

『おい!あれ見ろ!』

山賊

『う、うそだろ!

 あの水色の髪に青色の目、そして左手の甲にある蒼色の十字の紋章、、、

 「元十字組 八番隊隊長 のエステル」!

ギンガ

『あっ!バカ!』


【エステル】

ピキッ!


エステル

『だれの胸が水平ですって?………』

ギンガ

『やばい!!』


ギンガは急いでその場から逃げ去る


エステル

『来なさい!!!ウンディーネ!!!』

ウンディーネ

『はい』


優雅に巨大な蒼色の美しい二股の人魚姿の女性が召喚される


山賊

『うおっ!?』

山賊

『今度はなんだ!?』

山賊

『に、人魚!?』


次の瞬間、ウンディーネが精霊玉に吸い込まれ、透明色だった精霊玉が蒼色へと変色する


すると、ヒルトからものすごい勢いで大量の水が噴出ふんしゅつ

水は徐々じょじょ凝縮ぎょうしゅくしていき、剣身ブレイドの形となる


エステル

『水の叫び THE THIRDサード


 柔刃烈水斬じゅうはれっすいざん!!!』


水の剣身が伸び、山賊たちは一瞬で横に真っ二つに切断される


賊長

『うわあああああああああ!!!』

山賊たち

『ぎゃあああああああああ!!!』


エステル

『元十字組 八番隊隊長 のエステル」よ!

 次、また水平なんて言ったらぶっ殺してやるから!』

ギンガ

『あっ、いや、、、

 もう全員お亡くなりになってます………』

エステル

『ふん!

 ザコどもが!』

ギンガ

『あ、相変わらずすごい切れ味だな。。。

 なんの原理を利用しているんだったっけ、、、

 ウォーター、、、

 ウォータースライダー?』

エステル

『「ウォータージェット」ね!

 わたしの武器は別名「ウォーターセイバー」とも言われているの

 かっこいいでしょ!?

 でもギンガの炎の剣身ブレイドもかっこいいと思うな!

 「全てを焼き尽くせ!」って感じがして!』

ギンガ

『どっちかっていうとこの武器はエステルの方が似合ってるよな

 性格的に』

エステル

『あははっ!

 確かに!

 それを言ったらギンガは逆にわたしの武器の方が似合いそうだよね!

 めた性格だし』

ギンガ

『まあ、いずれにしても助かったよ

 ありがとう』

エステル

『いいえ!

 それにしても、、、』


エステルはギンガの全身を見回す


ギンガ

『な、なんだよ』

エステル

『あんた相変わらずチビね!』

ギンガ

『なんだと!?

 これでも少しは伸びたんだぞ!

 そういうエステルだって全然成長していないじゃないか!』


ギンガはエステルの胸を見る


エステル

『来なさい!ウンディーネ!』

ギンガ

『じょ、冗談だって!!』

エステル

『ふん!

 次言ったら真っ二つに切断してやるんだから!

 このおっぱい星人!』

ギンガ

『べ、別におっぱい星人ってわけじゃ、、、』

エステル

『わたし知ってるんだから!

 あんたがいつもセツナさんのおっぱい見てたの!』

ギンガ

『みみみみみみみてねえわ!』

エステル

『・・・・・

 弁護人サラマンダー、前へ』


サラマンダーがひとりでに召喚される


サラマンダー

『うむ

 あるじが言うには人の心を見ているんだとか』

ギンガ

『な、なんで勝手にでてくるんだよ、サラマンダー!』

エステル

『人の心?』

サラマンダー

『うむ


 人にとって一番大事なもの、それは何か、そう心

 では心はどこにあるのか、そう心臓

 では心臓はどこにあるのか、そう胸

 だからおれは人の心を見るために必然的に胸を見てしまうのだ

 

 と以前、主が言っていた』

ギンガ

『サ、サラマンダー!』

エステル

『そんなの、、、


 クソガキが言う屁理屈へりくつじゃない!

 このクソガキーーーーーーーー!!』

ギンガ

『うわーーーーーーーーーーーー!!』








ギンガ

『まったくそれにしても、帝王戦争が終わったと思ったら今度はああいうやからが増えて困っちまうな』


ギンガの顔はひどくれあがっていた


エステル

『わたしのところもよ

 毎日のように盗賊やら山賊やら賞金首狩りやらが現れて、、、

 まっ!

 全員真っ二つにしてやったけどね!』

ギンガ

『そ、そうですか………

 ところでエステルはこんなところに何しにきたんだ?』

エステル

『あっ!そうだった!

 ふー』


エステルは深呼吸し、真剣な顔つきになる


エステル

師匠せんせいから召集しょうしゅうがかかったわ

 それも元十字軍、

 だからあんたを呼びに来たの』

ギンガ

師匠せんせいから?

 どうしたんだろうな一体』

エステル

『わからないけど召集なんて帝王戦争以来だし、隊長全員を集めるってことはなにか大事おおごとなのかも』

ギンガ

『なんだろ?

 帝王戦争が終わってちょうど10年だから同窓会でもやるのか?

 いずれにせよ久々にみんなに会えるってことか!

 帝王戦争以来だから10年振りだな!

 へへっ♪

 なんか楽しみだな♪』

エステル

『はー

 のん気だねーあんたは』


エステルはため息をつく






長者山ちょうじゃさん山頂 師匠の住む屋敷やしき

長者山の山頂には広大な敷地があり、その中心部には平屋建ひらやだての大きな屋敷が建っていた


ギンガ

『・・・・・

 ここに来るのも10年振りだな………』

エステル

『そうね………』


ギンガは木造の門を開ける

すると、そこには広大な庭が広がっていた


レイバー

『ん!?

 

 うおーーーーー!!

 ギンガーーーー!!

 エステルーーー!!

 久しぶりーーー!!』

ギンガ

『もしかして……

 レイバー!?』

セツナ

『ギンちゃーん♡』


むぎゅっ♡


ギンガはセツナに抱きつかれる


ギンガ

『こ、この圧迫感に甘い香りのいい匂いは……

 セ、セツナか……

 く、苦しい……息が……ガクッ』

モルダン

『うわーーーーーー!

 ギンガが鼻血を噴き出しながら失神したーーー!!』

シャル

『ふむ

 死因はおっぱいによる窒息死ちっそくし……

 いや圧死あっし

 それか失血死しっけつしという可能性も……』

ドエイム

『うらやまけしからんですな!

 わたしのこともいじめてほしいですぞ!』

エステル

『セツナさんお久しぶりです!』

セツナ

『久しぶりエステルちゃん!

 大きくなったわね!』


エステルはセツナの胸を見る


エステル

『い、いえ

 それほどでも……』

セツナ

『ん?』

ギンガ

『ぶはっ!!』


意識を取り戻す


レイバー

『大丈夫か!?ギンガ!?』

ギンガ

『なんとか……


 ・・・・・


 あの感触、もしかして……』


ギンガは右手の人差し指を両目の間に突き出す


レイバー

『おっ!

 待ってました!

 ギンガの必殺技!』

モルダン

『や、やめようよギンガ

 あの頃みたいに怒られるよ……』

ドエイム

『やってくださいギンガさん!

 お仕置きは全てわたしが引き受けます!』

シャル

『くっ!

 あれだけ厳しい修行をしたのにいまだにおれはその技を使えない!』

ギンガ

叫び THE FIRSTファースト


 パイがん!!』


ギンガは両眼りょうめを思いっきり見開き、女性陣を見始める


ギンガ

『・・・・・

 エステル、99ptポイント


 ・・・・・

 ネル、1750ptポイント


 ・・・・・

 エルセ、2800ptポイント


 ・・・・・

 セツナ、、、、3000ptポイント


男性陣

『さ、3000ptポイントおおお!!!』


レイバー

『うそだろ!まだ成長してたのか!』

シャル

『ついに3000を超える者がこの世に現れるとは』

ドエイム

『ああ……

 あの凶器で攻撃してほしい』

モルダン

『さ、3000ptポイントってことは……』


男性陣は騒ぎ始める


エステル

『・・・・・

 セツナさん、っちゃってください』

セツナ

『もちろんです

 この女の敵どもが』


セツナは左手に魔力をこめる

すると、手の甲の十字型の紋章が水色に輝き、Iアイ字型のヒルトが現れる


ヒルトは、ガードが無く、

上から握りグリップ

真ん中に精霊玉、

その下にまた握りグリップIアイ字型で構成されていた


セツナ

『おいで フェンリル』

フェンリル

『ワオーーーーーーン!』


遠吠えとともに、華麗に巨大な薄水色の美しい狼が召喚される


フェンリルは精霊玉に吸い込まれ、透明色だった精霊玉が水色へと変色する。


すると、両サイドの握りグリップの先からものすごい勢いで大量の冷気が噴出ふんしゅつ

冷気は徐々じょじょに氷として固まっていき、剣身ブレイドの形となる


セツナ

『氷の叫び THE FIRSTファースト


 香蓮氷塊陣かれんひょうかいじん!!!』


精霊剣せいれいけんを地面に思い切り突き刺した瞬間、男たちの足元に広範囲な水色の魔法陣が展開され、男性陣が一瞬で一塊ひとかたまりに凍りつく


男性陣

『ぎゃーーーーー!!!・・・・・』


執事

『皆さま、全員おそろいですね

 もう少しでクロス様がおでになります


 ・・・・・


 なぜ男性陣の皆さまは氷けに?』

エステル

『わかりませーん』

セツナ

『きっと精霊神様せいれいしんさまの罰がくだったのかと』

執事たち

『クロス様がおでになりました』

ギンガ

『!?』


氷が炎により瞬時に溶け、元隊長たちは一瞬で十字型に整列し、ひざまづく


そこへ屋敷やしきから白髪で、長い白いひげを生やした、長身の老人が現れる


クロス

『ほっほっほっ!

 みな久しいな!

 元気だったか?

 よい、おもてを上げよ』

隊長たち

『はっ!』




    ①

   ②

⑦ ⑥ ③ ⑧ ⑨

   ④

   ⑤




①ギンガ(男性・17歳)

『・・・・・』

【元十字組 一番隊隊長 紅蓮ぐれんのギンガ】


②エルセ・ルバイ(女性・28歳)

『・・・・・』

【元十字組 二番隊隊長 雷獣らいじゅうのエルセ】


③ドエイム(男性・27歳)

『・・・・・』

【元十字組 三番隊隊長 土帝どていのドエイム】


④ネル・センチ(女性・21歳)

『・・・・・』

【元十字組 四番隊隊長 毒吐どくとのネル】


⑤レイバー(男性・24歳)

『・・・・・』

【元十字組 五番隊隊長 風遊ふうゆうのレイバー】


⑥セツナ・ヒュリーゼ(女性・26歳)

『・・・・・』

【元十字組 六番隊隊長 氷徹ひょうてつのセレナ】


⑦シャル(男性・25歳)

『・・・・・』

【元十字組 七番隊隊長 影忍かげにんのシャル】


⑧エステル・ドルナー(女性・23歳)

『・・・・・』

【元十字組 八番隊隊長 水星すいせいのエステル】


⑨モルダン(男性・20歳)

『・・・・・』

【元十字組 九番隊隊長 木黙ぼくもくのモルダン】




クロス

『みな、よう集まってくれた』

レイバー

師匠せんせいからの召集しょうしゅうとあらば、例え世界の裏側にいようとこのレイバー、

 どこにでも飛んでまいります!』

ドエイム

『言葉の意味どおり、本当に飛んできますからねこの人』

ネル

『うるさいしゃべるな「童貞どうていのドエム」』

ドエイム

『「土帝どていのドエイム」です!

 ですが、

 罵倒ばとうのお言葉ありがとうございます!

 できればもう少しさげすんだ目で言っていただけると嬉しいです!』

ネル

『・・・・・死ね』

ドエイム

『はうっ!!』

シャル

『ネルは相変わらず毒をく』

ギンガ

『ドエイムのドMっぷりも健在だね!』

エステル

『なんかみんな、中身は全然変わってないね……』

セツナ

『ふふっ♪

 みなさん変わらず仲良さそうでなにより♪』

ギンガ

『俺だけか、クールに成長したのは』

ネル

『全然チビのまんまじゃん』

ギンガ

『な、中身の話をしてるんだよ!

 それに身長だってこれから成長期がきて一気に伸びるわ!……たぶん』

セツナ

『ダメよギンちゃん、これ以上大きくなったら

 今のサイズの方が抱きつきやすくてちょうどいいんだから』

ギンガ

『だ、抱きつかなくていいよ!

 もう子どもじゃないんだから』

エステル

『そうですよセツナさん

 さっきだってセツナさんに抱きつかれてたとき、にやにやと気持ち悪い顔して

 セツナさんの胸の柔らかさを堪能たんのうしてましたからこいつ』

ギンガ

『し、してねえわ!』

モルダン

『み、みんな

 そろそろ静かにしないと……』

エルセ

『全員黙れ

 師匠せんせいが話せないだろうが』


ものすごい魔力がエルセから噴出ふんしゅつする


【全員】

ビリっ!


【ドエイム】

おっと!


レイバー

『ははっ♪』

ギンガ

『すげえ!』

シャル

『バケモン級の魔力だな』

モルダン

『ひっ!

 ひーーー!

 なんでぼくまで』


モルダンはおびえる


【セツナ】

さすがですわね、エルセさん

【ネル】

10年前よりもさらに魔力が上がってる

【エステル】

か、かっこいい!エルセさん!


クロス

『ほっほっほっ!

 みな、10年振りでも仲が良さそうでなによりじゃ!

 ほれ、エルセも魔力をおさえんか』

エルセ

『はっ!

 ところで師匠せんせい

 今回、我々を召集した理由とは?』

クロス

『うむ、そうじゃった

 実はな……』




【ギンガ】

この時、俺は思いもしなかった


まさかこの日をさかいに数々の悲劇が起き


そして


全世界を巻き込むほどの戦争がはじまろうとは

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THE FINAL STORY ALTERNATIVE ー伝説の剣を手に入れたが柄(つか)だけで剣身(けんしん)がなく、剣とは呼べない武器だった話ー 〜十字組編〜 十文字 銀河 @crossgalaxy

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