第9話 続オーロラ探検隊の荷物検査


 次は、僕の荷物だ。


●双眼鏡

●デジカメ

●筆記用具

●おやつ(うまい棒8本)


 まあ、こんなところだろう。自分で言うのも何だけど、隊長にふさわしいシンプルな荷造りだ。



 続いてぎょぴ子。


●ヘッドランプ付きヘルメット(磯用)

●蛍光浮き

●長靴

●ミニバケツ

●ミニナイフ&まな板(調理用)

●おやつ(イカさき)


 ぎょぴ子よ。君は、オヤジですか? 釣りに行くんですか? 僕は隊長として、隊員のあやまちを正すべく注意したけど、ぎょぴ子は1つとして、持ち物を変えてくる気はないらしい。


 むしろ、いいですか。笑わないでくださいね。ぎょぴ子は、オーロラを釣る気でいるみたい。フッフッ。


 僕はもう、ぎょぴ子に何を言っても無駄だと分かった。


 それならと、僕はぎょぴ子を、


「オーロラ釣り特命係」


 に、任命した。


 僕って本当にいい奴だよね。



 最後はもちろん、マスター・婆ちゃんの荷物だ。


●梅干し5コ

●味付けのり5枚

●ふろしき

●洗濯バサミ5コ

●ろうそく5本

●マッチ

●カナヅチ

●おやつ(ゴマせんべい)


 という具合だった。僕は、マスター・婆ちゃんにおいては、黙認(もくにん)することにした。この何気ない持ち物から、明日は、どんな深い知恵が披露(ひろう)されるか、見ものだった。



 さあ、僕ら、とうきょうオーロラ探検隊の荷物はととのった。


 明日の夕方6時に、またここへ集まる約束をして、僕らは解散した。


 ちょうど、夜8時を過ぎたところだった。

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とうきょうオーロラ 夢ノ命 @yumenoto

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