詩とは
あの神々しい破滅の魔を
一心に射抜く
あなたの行為のことだ
【詩とは?】
魂の象徴
意志的なもの
宇宙的なもの
あるがままの自然
見えぬもの
触れぬことのできぬ
さわれぬ生命
発酵
ふくらみ
高鳴り
道ともなる
意図的でなく
技巧的でなく
無意思でなく
無表情でなく
感覚であり
感性であり
情であり
生命であり
自然であり
命とつながり
体
息
声
五体とつながり
星
山
空
地
草原
で息づき
求め
求め過ぎず
欲し
欲せず
言葉うちにひそむ
言葉でない
ドウドウとし
ゴウゴウと起こり
ユウユウと成すもの
是れ詩ナルカナ
【詩とは何か?】
例えば詩とは何か?を考えます。
どんどん突き詰めて考えていきますと
今度はいま、私が立っているこの場所から
眺めている風景とは何だろう?
なぜここに私が立ち、この風景があり
なぜ星ぼしが天空に輝き
なぜこの夜という闇が私を包んで
それらはすべて移り変わり……
色々な生命や何かの発生や
不滅のものや意識の中の罪や
まわりゆく輪廻や海底の深みや
音や風や力や平行や
地平線や大草原や
潮の干満や生と死や
そういうものを考えます
詩は道具も要らず
場所など設定されず
どこにでも在るものから学び
どこへゆこうかと無限に
手掛けること(クリエイト)のできる学問です
最終的には人生の中で
一つの答え(完成した詩)を見つけ
「これは素晴らしい」
と両手を広げて歓喜し
あるいは
たまらなく踊りだしたり
あるいは
恋人を抱きしめキスをする
そういう満ち満ちた瞬間を
人生の中で一生に一回、一瞬でも
己の詩々の素晴らしさに
満ちることのできる一つの瞬間を
創ることを目的とします。
【詩を書く時】
私は
自己の名前すら捨てます
生命という
根源も捨て
風になり空になります
この透明な世界に
深く浸透します
方角も天地も
満ち溢れた力となり
私をとりまく命のいでたちに
精力を全うします
【詩と感動】
世界は感動で調和している
大自然の感動
生命の感動
表現の感動
造形の感動
創造の感動
愛や心の感動
含まないものは
なにもないというような
あらゆるものの結晶です
感動し
満ちて
満ちあふれるとは……
どういうことかわかるかい?
満ちるとは
世界をつらぬくほどの
こころよさ
力強さで
己の存在を実感することだ
【詩と生命と感動】
まずは見よ
この世界
素晴らしさ
われわれ生命の特権
それは
この大世界にあふれた
感動との共存だ
喜び 笑い 泣く
高らかにこみあげ
押し上げてくるもの
私から私を呼び戻し
あなたからあなたを取り戻す
誰も彼もまっかになり
誰も彼も生を感じる
私は私を
あなたはあなたを
感動によりて生きる