【観測者】は見ていない
犬は色の識別能力が低いんだそうだ。
人が赤緑青の三色を感じ取れるのに対し、犬は赤と青の二色の光だけと言われている。
昆虫の中には人が認識できない紫外線を色として感じ取れるものもいるらしい。
そんな昆虫の見る世界は気になるところだが、そもそも人が皆同じ色を視ているのだろうか。
私の視ている赤と他の人が視ている赤が同じものである保証はないのだ。
そんな風に思うようになったのは
ステータスとも呼ばれるその力は一般人の数倍の力やスタミナを備え、ダンジョンに現れる
もっとも、その恩恵がダンジョンの中だけの限定的なものだったのは、幸か不幸かは意見が分かれるところである。
ステータスの恩恵は魔力に依存する。魔力は主にダンジョン内のみに存在するため、ダンジョンの外ではステータスは発揮されない。
ただし、全く魔力が存在しないわけではないため、高ランクの
そして、私はその魔力を
――
1.全てを観測します。
2.全てに関知しません。
3.全ては秘匿されます。
観測者のスキル【魔力視】、魔力を色として視ることが出来る。
このスキルで魔力の流れを視るとダンジョンの魔力を吸収してから魔法やスキルが発動しているのがわかる。
人は魔力を持たず空気中の魔力を利用しているだけなのだ……と思っていた。
なのに、なのに、この人は何なのだ。
彼は
黒く光る魔力を
「シロ君に色目? その良く見えそうな眼は必要かな?」
もう一人の転校生、
彼女は腰まで伸びる黒髪と同じように彼の黒く光る魔力をその身に絡めていた。
私は【
―― 解説 ――
元はKAC2024 第7回お題『色』として投稿しました。
https://kakuyomu.jp/works/16818093074233598248
KAC2024用のため、元の小説は800字丁度となっています。
本編に絡んでるとも言える話ですが、短編集側に入れておきます。
迷宮絶滅危惧種探索者記 水城みつは @mituha
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