第3話 可能性のたまご
なんなんだこの状況。
突然適合者、この世界を救うものってなんなんだよ。
この状況に頭が追い付かない。
そもそもなんで俺なんだ。
・・・それはあなたが、そのダンジョン適性を持ちながらどこの種族にも属していないから。ダンジョン適性を持ったものはダンジョンに吸い寄せられるよう行動させられること、現在ダンジョンで能力を得るために、ダンジョン協会による能力判定が行われている。
この能力判定は、表向きはどんな能力があるか調べているけど、実際はどの眷族なるかを適性をみて、強制的に眷族にし、能力を与えているの。
「俺は・・・確かにダンジョンの話を聞いて、興味を持ちかけていた」
・・・そうダンジョンに適合している人間がくるように誘導している。
それぞれの種族が協定を結び、最初の能力適合者だけはどの勢力も横やりを入れられなくしている。私たちの種族以外は。
私たちの種族はそもそもの絶対数がすくなく、ダンジョンも多くない。
適合した人間も少なく、滅亡寸前。
ただ、この世界を他の種族に統治させたら混沌の時代となってしまう。
だから、適合者であるあなたにこの世界を救ってほしいの。
「急にそんなことを言われても」
・・・あなたには可能性がある。
ただ無理強いはできない。
ダンジョン協会に入ってしまったら、そこで他種族に取り込まれてしまう。
私にはこれが最初で最後のチャンス。
あと、あなたへは種族の能力と同時にこのアイテムをたくすわ。
「これはなんだ。」
・・・「可能性のたまご」あなたから得た情報、感情、考え、力を蓄えていきふ化するわ。
この子はどの種族にも属さない種族不明の存在。
この子はあなた次第でなんにでもなれるし、何にもなれない。
解雇された俺が救世主? @yumiuta
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