最終話 一生私の部屋を片付けてくれませんか?
登場人物
性別:男
年齢:24
身長:172
部屋は今朝来た時と変わらず汚いままだ。
太希はそんな部屋を軽く見渡した後に
「週1回の大きなイベント。水樹の家を綺麗にするぞ大作戦、第何回かはもう忘れた。開始だ。」と小さく呟いて片付けを始める。
🧹
数時間かけて部屋を綺麗にした太希は飲み物を飲もうと冷蔵庫を開ける。
そんな太希の目にケーキの箱が
{パーティーしようよ。2人だけで。
ケーキは私が買っておくからさ。}
太希はそのケーキを取り出すと皿を2枚出してケーキを分ける。
ケーキは太希の要望通りチョコレートケーキだった。
2つのケーキを机の上に置くと太希は「いただきます。」と言ってケーキを1口食べる。
「・・・うん。旨い。旨いよ…水樹…。」
そう言いながら太希は涙を流す。
そんな太希の目に机の上に置かれた小さな箱が映る。
{…その箱…太希君への誕生日…プレゼント…なんだ。…絶対…受け取ってよ…。
私の…想い…なんだから。}
太希の手は小さな箱に伸びる。
箱の中には1枚の手紙が入っていた。
太希はその手紙を読む。
太希君へ。
いつも私の部屋を片付けに来てくれてありがとう。本当にいつも感謝してます。
私にとってあの時間は宝物のようなものです。太希に呆れられながら文句を言われ、私がそれを軽く返す。そんなどうってことない時間が幸せでたまりません。
前に太希君にした質問を覚えてる?
私達のこの関係はいつまでも続くのかって質問。私のこの質問に太希君は続かないと答えましたね。それは多分、正しいことなんだと思います。でも…やっぱり私はとても寂しいです。なので永遠には無理でも、一生にはできる方法を考えました。少し関係は変わるけど、それでも私の宝物のような幸せな時間を一生にするための方法を。太希君…私、太希君のことが好きです。私の恋人になってくれませんか?そして、一生私の部屋を片付けてくれませんか?答えがイエスならどうか、この手紙と一緒に入っている私の想いが
涙が止まらなかった。
1つ1つ1文字1文字の水樹の想いが太希の心を温かく包む。
太希は小さな箱に入ったミサンガを取り出す。
そのミサンガは薄い青色と赤色の2色の色で作られていた。
その2つの色を見て太希の涙は余計に止まらなくなる。
太希は何時間も泣いた。
手紙とミサンガを握りしめて。
🧹
太希が水樹の家を出ると朝日が出迎えてくれた。綺麗に輝く朝日を1度見上げた後に太希は歩き出す。
その太希の右手には水樹の想いが籠められたミサンガがつけらていた。
そのミサンガを朝日が綺麗に
あなたの部屋を片付けたい 若福清 @7205
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