Resisting superhuman forces

【R】esisting superhuman forces : 人智を超えた力への抵抗




大きめのアップルパイを持ってカウンターに戻ると、閣下が話しはじめようとしていた。

咳払いを一つし、息を大きく吸った。

始まる。


「それでは、問おう。


諸君、力とは何か。

あらゆる攻撃の基盤となるものか。強大なエネルギーを生み出すものか。

否、民を脅威から守る方法であると私は思う。

正当防衛のためだけに施行されるものであるはずである。


少し前の世界は狂っていた。

支配に目が眩んだ愚者どもは、寄って集って力を「得よう」とした。

力は手に入るものではない。

譲り渡され、奪い取られ、個々の手中に収まるようなものではない。

人が持つ力は決まっている。

団結し集うことで正しく力は運用されるはずであると。


科学技術、、いや、広義すぎるな。

「核」と言っておこうか。


悲劇は繰り返してはならない。

我々が学ぶことのできる生物である限り。


___以上だ。」



さながら演説のようである。

しかし、内容の指し示すものがいまいち掴めない。



なぜ名を出した_?



「閣下、発言を。」


「許可する。」


金髪の男が、椅子を倒す勢いで勢いよく立ち上がる。

そこには葛藤の表情が滲んでいた。


「その発言は、侵攻は不当であると、、そう仰っているという事で宜しいのですね?」


その場の全員が彼と閣下を見つめる。


「私から言えることは、力の使い方を見直せということだけだ。」


「ですがっ、、!!」


2回、手を叩く音が響いた。


「はいはい、やめやめ。

そこで言い争ってて何になるの?

生産性の欠片も無い会話を聴く為に時間を浪費したくないんだけど。」


淡い紫の髪をした中世的な人物が、空気を斬ってそう言い放つ。

心底めんどくさそうな様子は、組まれた足が体現していた。

金髪の男は渋々席に着く。

心の整理が追いついていないのか、貧乏ゆすりが激しい。


だが、そんなこと今はどうだっていい。


「あの〜閣下?」


「あぁ、アップルパイはここへ頼む。」


促されるままアップルパイを机に置く。

いや、そうじゃない。

一呼吸おいてから、重苦しい空気を吸って声にする。


「“侵攻”って、何をなさるおつもりですか。」


パイを一口頬張った閣下に問いかける。

一瞬にして空気が凍り付いたのが分かった。

ここは軍に関わりのある施設ではないということを、幹部たちは理解し直したようだ。

目線はこちらに集まり、全員もれなく苦悶の表情を浮かべている。


「閣下っ!!申し訳ございません!!私が口を滑らせたばかりに!!」


金髪の男は、冷や汗を浮かべ、頭を深かく下げて謝罪を述べる。


「だから反対したのに、、。」


濃い藍の髪の男は、呆れたような表情をで文句を溢す。


「すみませんね、店主さん。ご迷惑をおかけして。」


モノクルの男は平然と何もなかったかのような物言いをする。


入り乱れる言葉。

だが、確実に目線は動かなかった。

各々が少し静まると、閣下は口を開いた。


「こちらから知らせる義務はない、と言っておこう。

わざわざこの店を選んだのにも理由はある。

心配はしなくていい、私は店主を信用している。」


その言葉を聞いて、幹部たちは疑問符を浮かべただろう。

閣下はそれ以上何も話そうとはしなかった。



だが、この言葉は重いものだ。

3人だけが知っている。



____やはり勝てないな。




小説執筆素人すぎてうっすい伏線しか張れません。

爆速で回収されると思います。

考えたキャラ動かせるのは楽しいですけど、セリフ分けムズカシス。

書くほどに小説家様方への尊敬の念が強まっていきますね。

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会議は踊る、されど進まず〜思想家達のユートピア〜 早朝 @so-cho

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