ケツコン先生

白兎

ケツコン先生

 これは私が中学生の頃のお話です。


 私はまあ、普通に大人しい子供でした。本を読むのが好きで、休み時間には読書をして過ごしました。そして、結構真面目です。宿題はしっかりやります。忘れ物もほとんどしません。それでも、ついうっかり、忘れ物をしてしまったのです。よりにもよって、ケツコン先生の授業の時です。

 ケツコン先生は、数学の女性教師です。ゴリラのような厳つい顔をしています。数学では、黒板で使う大きな三角定規、分度器、そして、コンパスというのがあります。このケツコン先生は、大きなコンパスを常に持っています。私が忘れ物をしたその日も、いつものように言います。

「忘れ物した人は前へ」

 私を含めて三人、前へ出ます。他の二人は男子でした。ケツコン先生は、にやりと笑って、

「黒板に手をついて、ケツを突き出せ」

 そして、コンパスでケツをぶっ叩きます。女子にも容赦ない。この無様な格好を皆に見られるという屈辱、もう二度と忘れ物はしないと心に誓いました。

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ケツコン先生 白兎 @hakuto-i

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