第11話 の邪神 part2
邪神をその身に宿すこととなったワシは、現在戦闘中だ。
何と戦っているかって?
謎の組織だ。
この展開にはワシも興奮が隠せない。
鼻息ブーブーである。
「こ、こいつ何で、邪神に体を乗っ取られてないんだ?本当だったら邪神が復活する筈だったのに。そして、邪神を倒すために魔族と人間は協力するため、人間と魔族の争いがなくなる筈だったのに。」
なんか見覚えのあるやつが言っている。
こいつらもしかしていい奴らだったのか?
でも、子どもたちをさらって生け贄にしようとしてる時点で駄目だ。
確かに、邪神が復活して魔族と人間の争いが無くなった方が世界にとってはいいのかもしれない。
しかし、ワシはダークヒーロー。
僅かな犠牲も生まないのじゃ。
「こいつ、つ、強い。」
「フフフッ アーハッハ」
思い出したこいつこの国の偉いやつだ。
名前とか役職とかは知らんけど、大会の後のパーティーにいたわ。
「な、何、精鋭が一瞬で‥」
「き、貴様何者だ?」
え、?
わし?
なんか大事なシーンじぁね。
ダークヒーローにとってとっても大事じぁね。
うーん。
どうしようか。
「見た目は子供、心はじじい、わしの名は名探偵コマン。」
と言っても誰も分からないだろうし。
う~んかっこいい名前。
「この混沌とした世界に召還され闇に生まれ闇に帰るそして、闇の炎を操りし我が名はジョン。」
やってしまったーなんか闇っぽい名前考えてたら、エリーちゃんをさらったジョンの顔が出てきてジョンて言っちゃったー。
まあいいか。
どうせ誰も覚えないでしょ。
「ジョンだと‥」
「ジョン‥‥様」
てか、今さら思ったんだけど邪神居なくなっちゃったけどどうしよう?
【わたしはいるのじゃ。というか早くわたしを出すのじゃー】
なんか聞こえるが気にしない。
邪神が復活して世界は平和になったのだ。
どうしようか、、
ッハァ
閃いたワシが邪神的な悪役になればいいのでは…
そして、ワシが悪役を倒す。
そうすればワシは思う存分ダークヒーローを満喫できる。
そして、世界も平和になる。
これが一石二鳥というやつなのではないだろうか。
ワシわくわくしてきた。
そうと決まれば早速行動しよう。
そう思っているとエリーちゃんが話しかけてきた。
そういえば君たちつかまっていたね。
すぐに開放してあげてっと。
「ジョン様私たちは何をすればいいのでしょうか。」
ジョン様ってワシか。
あ、そっかさっきの…エリーちゃんもしかして中二病なのかな。
私たちとか言ってるし。
それっぽいこと言っておこう。
ワシは空気が読める大人なんだ。
うーん。
こういう時はイケボで。
「まだこの世にはびこる邪悪は多い。それをすべて殲滅するまで我らの活動は終わらない。」
「ジョン様…」
エリーちゃんがすごく感動した目でこちらを見ている。
これは困った。
幼馴染が重度の中二病にかかってしまった。
まさかと思うがレンも中二病になったりしてないよな。
ワシ心配。
ある少女
私はスラムで育った。
大体スラムにいる人は人間と魔族のハーフが多い。
私もハーフだった。
そんなスラムで生まれた子供はみんな仲がいい。
でも、ある男の子はなぜかいつも一人でいた。
私は、その子に積極的に話しかけた。
いつも無視されていた。
でも、私はむきになって話しかけ続けた。
友達のエリーちゃんに止められても話しかけた。
多分今思えば一目惚れだったんだと思う。
そんなある日私は見た。
その子が傷つきボロボロになっているところを。
理由を聞くと珍しく彼は答えてくれた。
初めて見たニコニコした顔で彼はダークヒーローになりたいといった。
そのために修行していると。
そのあとの話は意味が分からなかったが彼が嬉しそうに話しているのがうれしくて、ずっと聞いていた。
その時から私たちは仲良くなった。
最も彼は私のことを男だと思っているが。
そんな私は今つかまっていた。
邪神教とかいうやつらに…
なんでも邪神を復活するには適正つまり、ハーフの子供が必要らしい。
スラムの友達もここにいる。
このまま、死ぬくらいなら彼にこの想いを伝えればよかった。
そう思っていたときのことだった。
バーンッ
という音とともに1つの檻が破られた。
とうとう邪神が復活してしまうのかと思ったら。
1人の私と同じくらいの男の子が次々と邪神教の奴らを倒していく。
そして、私たちがつかまっていた檻が壊れる。
そして、彼の顔が見える。
コマン君だった。
この時の彼の勇姿は生涯忘れることはないだろう。
そして、彼はジョンと名乗った。
「ジョン様…」
そうつぶやいた少女の目は濁ったものだった。
転生したのでダークヒーローを目指そう思うが、ワシにコマンドバトルは難しい ~物語には干渉しないって決めたのになぜか邪神を復活させようとする組織に目をつけられて‥え、ワシ主人公じゃないよ~ たまご @tamagohead
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。転生したのでダークヒーローを目指そう思うが、ワシにコマンドバトルは難しい ~物語には干渉しないって決めたのになぜか邪神を復活させようとする組織に目をつけられて‥え、ワシ主人公じゃないよ~ の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます