限界の先へ
貴久
災いが起こる?噂の立入禁止区域へ潜入
日本には「禁足地」と呼ばれる場所が多数存在する。そこへ入ると「出てこれなくなる」「呪われる」「災いが起こる」といった現象が起こるらしい。筆者は、元からそういう所ではないが都市伝説的に話が広がった禁足地のようなある場所へ向かった。
そこは□□県□□□町にある廃旅館。噂によると、一度入ると呪われて最悪な事が起きると言われているらしい。所有者に話を聞くと、この噂で勝手に入られ荒らされ非常に困っているとの事。勝手に入った者が今どうなっているかは分からない。内部の立入許可を得て潜入を試みる。
まず入口前には金網のフェンスで遮られ、大きく「立入禁止」と看板が掲げられていた。しかしフェンスには人が入れるほどの穴が開いてあった。そこから入ると建物が一望でき、入口の窓ガラスは破壊されていた。
いざ中へ入る。早速フロントから、テーブルや椅子が無造作に置かれており壁は落書きだらけ。事務室に入ると、様々な書類が散乱。ひどい荒らされようだ。2階の客室へ行くと、最近の雑誌や缶ビールの空き缶があり、布団が敷いてあった。誰かがここで寝泊まりしているのだろうか?同じく2階にある宴会場には、布団のシーツや座布団などが散らばっており、明らかに侵入者のいたずらだと分かった。奥にある厨房は、床に大量の食器類が割れた状態で歩くのは危険な状態だった。
廊下へ戻ると「あー」と女の人の声がした。廃墟探索ではよくある事だ。3階に行くと同じ客室フロア。進むに連れて声が徐々に大きくなる。なるべく気にせず歩くとスタッフの休憩室のような部屋を発見した。この部屋も色んな物が散乱していた。この部屋には押し入れがあった。中を見ると赤い着物を着た女性の日本人形が一つ置かれていた。周りには「○○に死を!」「□□の家族に不幸を届けてください」「○○○さんに大病が来ますように」など、人の不幸を願った紙が30枚ほど置かれていた。
少し怖くなった筆者は、来た道へ戻る事にした。突然カタっと何かが落ちたような音がなった。急いで外へ向かう。1階まで戻りフロントを見ると、3階にあったはずの日本人形がこちらを見るかのように置かれていたのだ。見間違いかと疑ったが、どうみても同じ人形。急いで車に乗り逃げるように帰った。
翌日、所有者にこの件について連絡をする。しかし信じてもらえず、少し怒り気味だった。筆者は引き続きこの廃旅館について調査を続ける。続報をお待ちください。
追記
この記事を書いたライターは後日、自宅のリビングで口から血を流し倒れた状態で発見され死亡が確認された。
限界の先へ 貴久 @takahisa1004
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