26
弥央と紗波は弥央の部屋の窓辺に並んで座り、外に広がる夜の海を眺めていた。海は星空を反射してささやかに輝き、波が穏やかに寄せては返す。部屋の中には、二人だけの静かな時間が流れていた。
「すごく綺麗だね」と、弥央がそっとつぶやく。
紗波は弥央の肩に軽く寄りかかり、彼女の言葉にうなずいた。「うん、ほんとに。今日のパーティーも、良かったよ。」
弥央は微笑みながら、「紗波、ずっと一緒にいてくれてありがとう。あなたのおかげで、たくさんのことを学んだよ。」
紗波は弥央の方に顔を向け、その優しい目を見つめた。「私も、弥央と過ごせた時間がすごく大切だよ。」
沈黙が二人の間に広がり、その静けさの中で、弥央の心臓の鼓動が高まっていくのを感じた。弥央は紗波の手を優しく取り、その手の温もりを感じながら、少しずつ距離を詰めていった。
二人の視線が交わり、弥央の頬が赤らんでいく。紗波もその変化に気付き、優しく微笑んだ。やがて、弥央はそっと顔を近づけ、唇を紗波の唇に触れさせた。
キスは軽く、温かく、そしてとても優しかった。二人はその瞬間、時間が止まったかのように感じた。その光の中で、互いの心が深く繋がるのを感じた。
キスが終わると、弥央は目を開けて、紗波の顔を見つめた。紗波の目もまた優しく輝き、二人はお互いに微笑んだ。弥央の手をしっかりと握りしめながら、「これからも一緒にいようね」と静かに言った。
紗波は頷き、また窓の外に目を向けた。「うん、ずっと一緒に。」
そのまま、二人は星空と海を眺めながら、これからの未来に思いを馳せた。静かな夜が訪れる中で、彼女たちの心はより深く結びついたのだった。
終
サーフィンの先に見えるもの 紙の妖精さん @paperfairy
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