9ページ目 久々に真面目な話
作中に鬱病の症状の話や、自殺を仄めかす言動があります。御気分が優れない方がご覧になる際には、十分に御注意下さい。
一ヶ月耐久二時間残業の平日を過ごす中で、ふと二回目の鬱病を発症してから一年と少しが過ぎたことに気付きました。一年前の今頃は休職し、何が何だか解らないまま一日を過ごしていたなと、仕事に追われながらも時折思い出します。
あの頃は本当に何もできなくて、自室の床にひたすら寝転がっていました。取り敢えず布団から出てカーテンは開けるのですが、そこから動く気力もやりたいことも、食べる気力もなくて。まあ元々拒食症っぽい所もあったのですが……。
ただ若干ながら潔癖症の気があるので、お風呂だけは意地でも入っていました。元々長風呂なのと湯船に浸かるのが好きなのですが、鬱病を発症してからは入ったら入ったでお風呂場から出る気力がなく。今思えば、一回の入浴に三時間はかかっていました。今は二時間位です←
私は実家暮らしですが親がそういったメンタル面の病気に理解があるタイプではなく、「一度の休職ならず二度までも」といった態度だったのを覚えています。祖母は祖母で「外に出ないから具合が悪くなるんだ!」という謎の根性論を持ち出し、渋る私に車を出させたり(田舎なのと、足がないので買い物に車を出して欲しかっただけですが)。
……本当にデリカシーないな、うちの家族。
一度目に鬱病を発症した時は現在の職場とは別の所で働いていて、専属で夜勤をやっておりました。
丁度その頃に同僚が会社で倒れ夜勤の勤務者が減り、元々人手不足なのが更にてんやわんやになりました。「休んでいる同僚が復帰するまで、迷惑を掛けないように頑張らなきゃ」と、余りにも意気込み過ぎてしまったのだと思います。
するといつからか食欲が落ち、元々浅い眠りが更に浅くなって、毎日を薄い壁越しに過ごしているような、そんな日々が続くようなりました。朝起きても(正確には夕方)疲れが全然取れず、身体はまるで鉛か鉄のように重くて。それでも自分の身体がおかしいとは全く思わないんです。
ある種ハイになっていると言いますか、『まだ行ける!』という根拠のない気持ちに支配されるんですね。実際仕事に行くまではしんどくても、いざ仕事が始まったら始まったで何とかなるので。
しかし、そんな騙し騙しの生活が長く続くはずもなく。仕事でどんどんミスが目立つようになり、それが積み重なって、今までの自分なら絶対やらないような大きなミスをしました。
その時に何かが『ブチッ』と切れた感覚があったんです。それは今までギリギリの所で保っていた気力だったり、精神力のようなものだったのだと今なら思います。
そこからは坂道を転がり落ちるようにどんどんおかしくなっていって、まるで自分が自分じゃないかのような、「むしろ『自分』って何だ?」という感情に支配され始め、携帯の検索履歴が自殺の仕方について埋まった所でようやく「これってもしかして不味い?」と思い、精神科の受診を決心しました。
これが一回目、初めて鬱病と診断されました五年程前のお話です。
二回目は去年の九月辺りのお話ですが、こちらは一回目の時とはまた症状が違っていました。
一度目は一気に状態が落ちたのに対して、二回目は緩やかに緩やかに身体が蝕まれていくといった感じでした。この時には既に現在の職場に就職しており、まだ入社して半年程でした。
しかし自分の仕事で手一杯で、身体の不調も疲れからくるものだろうと楽観視しておりました。そして就業中に過呼吸を起こし、産業医のいる病院に搬送されました。
子供の頃から気管支が弱く、また疲れが溜まっている時に運動したりすると過呼吸になりやすかったのですが、最後に経験したのは高校生の時だったので、久し振りの過呼吸は症状が重く出てしまいました。
普段から自分の体調不良にはかなり鈍く、家族自体が『病は気から』を地でいくタイプの人達ばかりなので、学生時代はちょっとやそっとのことでは中々休ませて貰えませんでした。
それもあって多少の具合の悪さは押してでも出勤するのですが、むしろ普段からどこかしら不調なので(頭痛持ちなので頭痛はほぼ毎日ある)「今日は体調が良い!」と感じること自体少ないんですよね笑
元々学生時代から朝が弱く、お昼位までぼーっとしているような感じでした。血圧も低く、酷い時は上が90すらなかったり。血圧が低いのは未だに変わりませんが。
発達障がいグレーゾーンが発覚し、薬を飲むようになってからの方が余程調子が良いと感じることが多いかもです。
それぞれの御事情もあるでしょうし、ですので「しんどい時には休んで下さい」「鬱を発症したら休職して下さい」とは簡単には言いませんし、私も言えません。自身の様子がおかしいことに周囲の人達が気付いてくれればまだ良いですが、私のように自分自身すら気付いていない、家族に気付いて貰えないパターンもありますし……。
通院している精神科の医師に、母親の話をしました。「月白さんは幼少期に母親と離れて過ごした時間が多く、本来なら一番身近な存在になるはずの母親から、信頼関係を築く方法を学ぶことが出来なかったのだと思います。他者との関係を築くのが難しく感じるのはそのためかもしれませんね」と言われ、目から鱗でした。
そんな感じな私ですが、今も何とか日々を生きています。
大変月並みな言葉にはなってしまいますが、少しでも「ちょっと疲れたな」と感じた時には半日でも有給を取って息抜きをしてみたり、気の置けない友人がいらっしゃるのなら腹を割って話してみるのも良いのかなと思います。
私は人と話すこと自体が億劫だったので、そういう時は無理せずに一人でぼうっとする時間が本当に大切でした。そもそも上述した事情から、友人という存在自体がそもそも少ないのですが笑
また自己肯定感が下がっている時には「こんな自分にも出来ることがある」と思えるように、携帯アプリの塗り絵やパズルなどを完成させるといった行為はオススメです。
もしも今、何か悩みを抱えていらっしゃる方がこれを読まれているのなら。大したアドバイスではありませんでしたが、少しでもお気持ちが軽くなって下されば幸いです。
ノートの隅っこ 月白輪廻 @add_
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