学院編〈6〉(エミリア視点)
私は今、行方不明事件の後処理が終わったことで執務室の椅子に倒れ掛け、外の街の景色を眺めている。
ナージェラとマーラちゃんに私のエレノアちゃんに対する思い(エレノアちゃんLOVE極スペシャル)を語り終わった後、行方不明事件の後処理に追われた。
真実を語れば色々と問題が起こるため解決するために、ある偽の真相を作った。
あの空間に居た子達は皆、マーラちゃんが作った薬で症状が治ったが、それに合わせてその子達の魔力量や能力値が大幅に上がったため、この結果を使い、偽の真相は行方不明になった子達はこの世界を創造した神が試練を与えるために神々の世界に連れて行かれたというシナリオを作った。
一応は破壊神のマーラちゃんの力で作られた空間におり、そのマーラちゃんのおかげで力が上がっているので真実ではあるが事実では無いけど・・・
そしてその話は最初は突拍子も無い事だと誰も信じなかったが徐々にその子達が力を見せていった事で信じるようになり、また国のトップの教皇である私がそう言ってしまえば認めざるを得ないことで貴族の者からの批判などはほとんど無い。
ちなみにどうして私がマーラちゃんを知っているのかというと、転生した翌日に夢の中でマーラちゃんが出てきて今の世界を見てみたいという純粋な気持ちと何処かエレノアちゃんに似ている雰囲気に興味を持ったため、私は個人的に仲が良いヴェルニディア公爵家の当主夫妻に養女として迎い入れてほしいと伝えると快く承ってくれたことでマーラちゃんはヴェルニディア公爵家のお嬢様になっている。
その後はマーラちゃんは公爵家令嬢になってから、よく夢の中に出てきて色々な事を聞いてくるのでもう一人、子どもができたと思うようになった私はマーラちゃんととても仲良くなった。
そして次第に、マーラちゃんは魔法を使ってできた魔道具に興味を持ち、自分で魔道具を次々と作って私に見せてきてくれる様は可愛いと思ったり、本当にこの子破壊神?と思うようになっていった。
そんなマーラちゃんが学院の教師になると言った時はめちゃくちゃ驚いたが嬉しくもあった。
そんな思い出に浸っていると扉を叩く音が聞こえた。
「どうぞ」と言って入ってきたのはアリシアだ。
「エミリアさん、エレノアちゃんが倒れたって学院から報告が・・・」
「な!ん!で!す!っ!て!ーーーーーー!!!!!」
私はその言葉を聞いた瞬間、椅子を乱暴に倒し、机からも乗り出してアリシアに詰め寄った。
「ねぇ!!!アリシア!!!エレノアちゃんは!!!大丈夫なの?!!!ねぇ!!!どうなの?!!!」
「お、落ち着いて・・・」
「エレノアちゃんが倒れたんだよ!これが落ち着いていられるかーーーーー!!!!!」
私は狂乱状態、アリシアは私が暴れているのをどうやって収めればいいのか困って錯乱状態になり、カオスな空間ができてしまった。
「よし!エレノアちゃんの所に行くぞー!!!私はー!!!」
「あ、あまり学院に迷惑をかけないで・・・」
「そうだよ!学院に迷惑をかけたらダメだよ!」
「っ!ナージェラさん!」
するとこの空間に現れた勇者の森龍ナージェラがアリシアの隣に立って私に正論をかました。
「くっ!貴方に正論を謂われるなんて・・・、というか一般常識があったのね貴方・・・」
「エミリアちゃん・・・酷くない?」
「だって貴方、いっつも非常識な事してるじゃない。地形変化させたりとか無断で森作ったりとか・・・、常識あるの?って思うわよ。」
「確かに・・・そんな事されると常識あるのか無いのかで言えば無いと言わざる得ないですね〜、というか一回精神病院にでも行ってみれば?」
「アリシアちゃんが一番酷いねーーー!!!」
ナージェラを弄った後、私は再び話を戻した。
「エレノアちゃんの所に私、行くからね!!!」
「「ダメ(です)(だよ)!」」
「なんでよ!!!」
「いえ、そもそも先ず教皇が好き勝手動いては国が荒れますよ。」
「私自身、国には興味無いけど・・・なんか今のエミリアちゃんは止めないとっていう気がしたから」
「くっ!こうなったら最後の手段!」
私は体内にある魔力をある場所に接続した。
「ちょ!エミリアちゃん!それ反則!」
「エミリアさん!待ってください!」
するとナージェラとアリシアが私にしがみついて来た。
「ふん!」
そして、私達は魔力で接続した場所に転移した。
転生した女教皇は今日も娘を第一に!!! 神楽 正生 @Kaguramasanari1128
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