天下無敵のセラミック

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厳しく育てられた私は葬儀であっても涙など流さず「せいせいした」と言葉を落とすくらいには母親の事を嫌っていたのだが、こうして霊として現れたとなると思わぬ再開に喜びの感情が沸くのだった。

「お母さん」

「……」

呼びかけても苦しみ憎しみの表情。よく実の娘にそんな顔を向けられるものだと呆れるも、許してやる事にした。せっかくこうしてもう一度私の目の前に現れてくれたのだ。祝福しよう。あの時のように殺せる事をな！

「化けて出た事後悔させてやる！」

刺し殺す。セラミックの包丁を手にして臨戦体制。一方母は……おやおや、どこで覚えたのか

デメトリアスジョンソンのようなオーソドックススタイル。面白い。付け焼き刃の総合格闘がどこまで通用するか試してやる！

憎しみは終わらない。死してなお、殺してもなお、消える事なく……