概要
でも、みんな他人だ
店員の気持ちのこもらない言葉を耳に入れながらコンビニを出る。ケーキを買った。誕生日だから。右のポケットに入れたままのスマホは、ただ眩しいだけで、何も伝えてはくれなかった。別に良い。私がそうした。潰れないようにケーキをそっとリュックに入れ、歩き出す。右足と左足が同時に出そうになるほど、歩いている。止まらない。止まりたくない。気付く前に、すべてを置き去りにしてしまいたい。
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