文章自体はそれほど上手では無いかもしれません。でも、心に残る言葉がたくさんある作品でした。
創作はとても苦しいです。
そして、それを商業ベースに載せるとなると、
何が売れるのか、何が売れないのか
そこを分析する必要もどうしても出てくると思います。
時代が求めている作品をデータ化して
それをもとに、作品を作れば、
そこそこ商業ベースに乗るものを作ることができるでしょう。でも、結果的に、同じようなものが量産されることになり、結果的に飽きられる。
何度も見てきたことです。それでも、同じことはまた起こる。
そして、何かを作ると言う事は、本来心を動かすことだと思うんです。
この作品の中で有名な高校生作曲家になった(なってしまった)もう1人の主人公の言葉がすごく心に残りました。
『それは、まだ荒削りな曲だった。
完成度は低く、ミックスもバランスが悪い。
でも、そこには確かに感情が乗っていた。
怒り、悲しみ、そして――希望。
ハルトは目を閉じた。
心が、震えた。
久しぶりに感じる、あの感覚。
音楽を聴いて、心が動く感覚。』
私たちは、心が動く感覚が欲しくて
何かを書いたり読んだりしているのだと思います。
そのことを再確認させられました。
AIに頼めば、似たような作品は量産できます。
正直、これはAIかなと言う作品も最近増えてきたように思います。
その中で、この作品
上手では無いけれど、今必要な作品なのかもしれません。
U24作品です。