大切なこと
「舞?起きて!」
華乃の声がする。私はハッと目を覚ました。
「あ、あれ。何が起きて…。」
次の瞬間、私は目の前の光景に驚いた。元の世界、元の風景だったのだ。私たちは戻れたんだ。
「は、華乃!私たち!」
「うん!戻れたんだよ!元の世界に!」
やった。戻れた。本当にどうなるかと思った。華乃と笑い合い、喜びを噛み締めていたとき、
「舞?いるの?あ。あなたたちどこにいたのよ。いるなら返事しなさい。」
お母さんが洗面所からひょこっと顔を出して言った。ごめん。お母さん。でもね、私たち少し不思議だけど大切なことに気づけた大冒険に出てたんだ。大冒険でもないかもしれないけど。
「お母さん。来てくれてありがと。」
気持ちを伝え合う。自分の思ったことを言葉にする。簡単そうに見えて難しいこと。少しづつでいい。ほんのちょっとでも前に進めていたらそれはもう花丸。
「華乃と友達でよかったよ。」
華乃はびっくりしたような顔を一瞬したけどすぐに笑顔になって、
「私も。」
と言った。
大切なこと @Yuinosuke9
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