2人の共通点

私はなかなか本音を話さない人間で、それは小さいときからずっと。

「華乃は自分の気持ちは素直に話せる?」

「え?あ、割とそうかな。思ったことは口にするタイプ。でも私、舞は口にはしてくれないけど顔には出るタイプだと思うよ?」

それは初めて言われた。私、顔に出やすいのか。

「私は舞が羨ましいよ。すーぐ口にするから色んな人に嫌われてたと思う。私にとって思いを隠すのはストレスで仕方なくて。やばいよね。」

華乃はそう微笑みながら言った。私は胸がきゅうっとなった。

「私は自分の意見を殺したときすごいストレスを感じるの。」

すると華乃は私を見つめて

「舞。私といてストレスだなって思ったことない?特に今日の中で。」

「え?そんなこと…。」

その瞬間私は華乃を家に向かい入れたときのことを思い出した。私はあのとき自分の部屋はキレイだと褒めてくれた華乃に対し、いらないものをどんどん捨てて自分の個性を失ってるだけだと反論しようとしてやめた。もしかしたらこのときストレスを無意識に溜めていたのかもしれない。

「順番に言ってこうよ。はい。まずは私から。私はは舞が本当は私のこと嫌いなんじゃないかって思ったけど言えなくてストレスを感じていたかもしれない。」

「ええ。嫌いなんてそんなこと思ってるわけ!」

「本音を言えないのが私だから。はい。次は舞。」

「えっと、私は…。」

私はストレスを感じていたかもしれないことを話すとすうっと肩からなにかが消えるような感覚がした。

「なんだか急に楽になった。」

私がそう話すと華乃も

「私も!」

と笑顔で返した。そしてその瞬間視界が真っ白になって少しずつ気が遠くなるのを感じた。

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