オッサンの域に達した者なら誰しも、何処かしら美化した若き日の恋愛模様を胸に抱いているもの。でも、この物語に出てくる「恋」は、セピア色の思い出どころか、ドドメ色のリビドーを辺り一面に放出している。敢えて中身に触れるなら……いや、言えねぇ、言えねぇ、もう言えねぇっ!一度読んだら止まらない立花ワールドの神髄を堪能できる作品だと思います。
歴史に〝もしも〟は無いと言いますが、人生とは、後悔の連続で成り立っているのかもしれません。作者の様々な経験が、現在に活かされていると私は信じたい。自分自身の過去についても考えさせられる作品でした。特に、10代の若者たちに読んでいただきたいです。