このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(124文字)
未来を継ぎ接ぐという表現、その言葉の意味は深く共感性に溢れています。誰しもが過去を振り返り、ああすれば、こうすればよかった、と悩んだことがあるでしょう。人生の中にある多様な幸福は、必ずしも自分だけが作っていくものではない。目の前にある幸福を他者と共に紡いだ物であると考えることで、自分と他人との間に確かな境界線を引き、その上で他人を思いやれる。他人と共に幸福を作っていける。そんな、感情に理由を付けてくれるような感動的な物語でした。
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