地方都市で続く神隠しという不穏な事件から幕を開け、孤独に真実と向き合ってきた華実、そして彼女の前に現れる謎めいた少女・真夏。
その出会いが“世界の運命を左右する”という予感に満ちており、読者を一気に物語に引き込みます。
とくに「地球防衛部」は、単なる部活動ではなく、さまざまな脅威や侵略にまで立ち向かう集団として描かれているのが魅力的です。
初代メンバーたちが、何を守り、何と戦うのか――その行動ひとつひとつから、彼らの信念や弱さ、葛藤が鮮明に伝わってきます。
敵味方の境界は曖昧であり、時に“正義”と呼ばれるものが残酷さと隣り合わせであることを静かに示しています。
そのため読後も余韻が強く、登場人物たちの選択の是非を思わず考え続けてしまいます。
学園ファンタジーや超常バトルが好きな読者だけでなく、“物語によって自分の価値観が揺さぶられる”体験を求める人にも強くおすすめできる一作です。
学園ファンタジー・SF・超常現象アクションが融合したクロスジャンル作品。序盤では地方都市で突如起こる奇妙な神隠しと、それに隠された恐るべき真実を背景に展開していきます。ヒロイン千木良華実は正義の味方としての運命を背負いながら、日常と非日常が交錯する世界で己の存在意義を問い続けます。
少女坂真夏との運命の出会い。大羽火惟や秋塚千里、武蔵幸美、星見咲梨、御角北斗、泉川希枝、そして親友の彼方など、多彩な仲間たちが登場し、各々の個性と内面の葛藤が丁寧に描かれています。時に笑い合い、時に激しい戦闘の中で、友情や愛情、そして己の信念を確かめ合いながら、彼らは成長していきます。
「地球防衛部」として結成された部活は、超常的な脅威や裏社会、異世界からの侵略に対抗するための実戦集団として描かれます。各部員たちが連携して戦う姿は圧巻。アクションだけでなく、各キャラクターの内面や過去の傷、未来への覚悟が戦いを通して表に現れるドラマチックな展開です。
日常的な学園生活の温かさと、突如として襲いかかる非日常的な危機。それぞれの信念や想いを胸に、時には苦悩しながらも「正義の味方」として自分の物語を紡いでいく姿は、読み手に共感を抱かせるでしょう。ストーリー全体を通して、友情、愛情、そして希望をテーマに、絶望の中から再び立ち上がる勇気が力強く描かれる、熱い青春ストーリーです。
なんといっても、個性的なキャラクターが多くて、全員が推しになっちゃいました!
各キャラクターそれぞれに大切な人が、大好きな人が、守りたい人たちがいて、その人のために必死になって戦う。
その想いや決意が丁寧に描写されるので、思わず「頑張れ!」と応援してしまう。
登場人物全員が生きていて、それぞれ守りたい日常がある。そんな当たり前なことを気づかせてくれる作品です!
また、描写も素敵なものが多く、思わず「ああ〜この表現いいな〜」と浸ってしまうこともありました笑
物語のスケールも大きく、まるで壮大な大河ドラマを見た後のような圧倒的読了感があります!是非最後まで読んでみてください!
奇妙な神隠しから始まる、熱さと切なさが詰まった現代ファンタジーです。
異能力を持つ人間、稀代の魔法使いに人造人間、機械人形までも登場し、更には……なのですが、外から見れば彼女たちは女子高校生。しかし、これまで一緒だった子も、新たに友達になった子たちも、それぞれに事情を抱えていたりします。
この物語の主軸となるのは、真夏と華実。この二人が出逢ったことで、世界の命運が決定づけられることになるのです。
多くの登場人物(多くは女の子)がいますが、それぞれしっかり個性があります。読んでいくうちに名前と背景が把握できてきますので、ぜひ読み進めていただきたいです。
このお話には『正義』や『善と悪』などが語られるシーンが多くあるのですが、何より驚いたのが、通常なら「何故そんなことを?」と思うことを納得させられたこと。
これはそのキャラクターが確固たる信念を持って物語に存在し、彼女の生き方によって説得力を持った言葉であったからでしょう。
そして多くのキャラ達が関わり合いながら成長していくさま、気持ちの変化などが丁寧に描かれているため、大変読み応えのある物語となっています。
彼女たちの『ほんのり百合』部分も、ご注目していただきたいところ!
戦闘シーンも多く、異能力バトルでも魅せてくれます。
圧倒的強者にも屈しない『正義の味方』たちの戦いが見たい方に、お薦めです!
『スカーレット ~青の護り手~』は、壮大な世界観と緻密なキャラクター描写が魅力の物語です。主人公・千里が抱える葛藤や過去、そして彼女の秘めた力が、学園を舞台に新たな敵や仲間たちとの関わりを通して描かれていきます。特に第一章では、彼女が自分の力と向き合い成長していく姿が丁寧に描かれ、その過程が私たち読者の心を強く惹きつけます。
また、サブキャラクターも見逃せません。かつての師・レジナルドの堕落に思いを馳せるマーティンの内面描写は、人間の弱さや成長の難しさを深く突きつけます。一方、円卓のリーダーとして登場するアーサーの圧倒的な存在感が、物語にさらなる緊張感を与えています。
神々と魔術師たちの対立という壮大なテーマの中、東条家の成り立ちや「神なりし者」の謎も物語に深みを与えます。千里の成長と仲間たちとの絆、そしてアーサーやマーティンの役割がどのように絡み合うのか、その展開に期待が高まる一作です。
日常の中に、非日常が入り込んだらどうなんだろう。
そんなことは、一度は考えたことある人多いと思います。それがティーンエイジャーの若者たちに目覚める。
ここで、なんで学生だけなの? アニメとかでもあるけど(アニメだとティーンエイジャーかつ女にだけ特殊能力が発現とかありますね)
髪を、毛根を犠牲にする度に誓約で強くなるおっちゃん居ても面白そうじゃない。
「おれは50年先の未来まで体中の毛根を神に売り払った! ついでに異性にモテる可能性も悪魔に売り払った! その制約のおかげで、俺自分が自分の存在をあえて引き算することでハゲのオレは最強なのだ! 犠牲にしているものの次元が違う!」
なんてキャラの存在を考えはじめるわたしと違い、作者さんはまじめに物語を書いています。
で、秘密組織やら魔術やら出てきますが――
ここでわたしならこいつら塩基いくつ持ってんの? 4つじゃねえよな。5つ持ってんだろ。とか、生命の木には、DNAの塩基24種類と、3種類の塩基の一組で一種類の蛋白質を現す、左に4枝、右に3枝の7枝樹が表現されています。それをどう関連付けているのか、とか連想しますが、そこまで入りくんでなくて、さくっと説明されています。
あと目を引くのが機械人形。本当にロボットなのか、今イギリスのイアン・ピアソンが提唱しているホモオプティマスにまで堕落した者なのか~~って最後まで読んでないのでまだ謎ですが目を引くワードはある小説です。
戦闘描写にも力を入れられていますね。わたしも思うとこありますが、戦闘描写を文にするのって難しいですよね。作者さんはがんばっておられます。
あと楽園計画。このテーマは最近のアニメ(プリキュア、ガンダムSEED DESTINY、NARUTO、そして現実で政府のあのページ)でも昔でも藤子不二雄さんがシャングリラ星で描いてる人気テーマですね。やっぱりみんな思うところあるんでしょうこれには。