俺の事が大好きな幼なじみが義理の妹になった。え、夏休み中は家に二人っきりってマジですか！？

BONUS TRACK 恋人ごっこしてプール行こ♡

「おっにいちゃーん、ねぇ、起きて起きて」

「起きないとキスしちゃうよ！？」

「って言ったら速攻で起きるの、なんか悲しい。はい、寝てるところからやりなおしー」

「……ね、キスしていい？　……んーダメかぁ」

「ね、ね、今日は一緒にプール行くんだよねっ」

「朝ごはん出来てるから、食べたら早く行こっプール！！」

「おにいちゃんに見せるために新しい水着買ったんだよ。めーっちゃセクシーなやつ！！　……というのはウソで、かわいいやつ」

「あれ？　セクシーな方がよかった？」

「あはは。あ、そうだ。朝ごはん食べたら、おにいちゃんにお願いがあるの」

「あのね、日焼け止め塗って欲しいなーって」

「だーって、背中とか自分で塗れないじゃん」

「なので、よろしくお願いします♡」

「食べたらおにいちゃんの部屋で塗ってね」

「え？　おにいちゃんの部屋はだめ？　ちぇー。そろそろどさくさに紛れて部屋でふたりきりになれると思ったのにな―」

「あれ？　よくよく考えたら今、おにいちゃんの部屋にふたりきりじゃん！！」

「って、もー！！　すーぐ逃げるんだからぁ！！」

「あれ？　おにいちゃん、顔赤い？？　ね、ね、そろそろひまりのこと意識し始めてくれた！？」

「ねぇってばああ！！」

「もう、つれないなぁ……」

「あ！！　そうだ！！　おにいちゃん、じゃんけんしよ！！」

「ひまりが勝ったら今日は恋人ごっこ、おにいちゃんが勝ったら……なんでもひとつ、おにいちゃんのお願い聞いてあげる！！」

「ね、決まり。やらなかったら不戦勝ね。はい、じゃーんけーん、ぽん！！」//やや強引に

「っあーー。負けちゃったあああ。おにいちゃんとプールで恋人気分味わいたかったのに。ぐすん。……で？　おにいちゃんのお願い事は何！？　こうなったら何でもするよ。でも、ひとつだけだからねっ」

「え？　今日一日俺の恋人！？　……それって私のお願い事じゃんー！！　いいの！？　ほんとに！？　優しいなぁ、おにいちゃん！！　だーいすき♡」

「ね、ね、今日はって事は、今から、だよね、ね、ね、男に二言はないよねっ」

「へっへへえええええ。嬉しい。早速だきついちゃおーっと」

「恋人って事は、手繋いだりー、プールの中でおんぶしてもらっちゃったりー、アイスクリーム半分こしちゃったりぃ。……わー楽しみだなー♡」（抱き着きながら）

「え？　ひまりは今日は俺の彼女だから、パーカー着るように！？」

「えーせっかく可愛い水着買ったのにー」

「なになに、おにいちゃん、もしかして他の人にひまりの水着姿見せたくないとか！？」

「えーパーカー着るから日焼け止め塗らなくていいだろ！？」

「むー。そう来たか。でも、せっかくおにいちゃんに見せるために水着買ったんだから、後で水着姿見てね。今日のためにダイエットまでしたんだから」

「へへっやった！　後で着て来るね♡」

※場面転換　朝ごはんの後、兄の部屋

「おにーいちゃーん、水着、着て来たよ。入ってもいーいー？」

「おじゃましまーす」

「ね、ね、どう？　ひまりの水着姿！！　可愛い！？」

「へへ。相変わらずぶっきらぼうだなあ、おにいちゃんは」

「でも、褒めてもらえて嬉しい♡」

（ひまりが主人公に抱き着く）

「今日はおにいちゃんの彼女だから、いーっぱい抱き着いちゃお」

「え？　ひまりは俺の彼女だから、今日は俺のパーカー着てろ！？」

「えー。おにいちゃんのじゃ水着全部隠れちゃうじゃんー」

「あれ？　さてはおにいちゃん、本当に他の人にひまりの水着姿見せたくないな！？」

「図星でしょ！！」

「あーもう、またそうやって逃げるー」

「でも、私気付いてきちゃったんだからね。おにいちゃん、ホントは私のこと好きだって」

「ぜーったい、この夏休み中に本当の彼女になってみせるんだから」

「覚悟しててね、おにーいちゃん♡」

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ここまで読んでくださりありがとうございました！

幼なじみで、今は義理の妹になった、おにいちゃん大好きなひまりとふたりきりの夏休み。少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです。

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