穢れなき深海の人魚が見た、人間の本質はどのようなものだろうか……

この作品は、深海に住む人魚の立場から、人間の本質について問いかける興味深いホラー話です。 人魚の無垢な視点から見ると、どんな物語が展開されるかとドキドキしながら読んでいました。

ホラー話だというのに、テンポが心地よい「ですます調」で描かれています。 人間の行動や存在は次第に矛盾だらけなことが浮き彫りになります。特に、神のような永遠の命を求める人間の姿が、深海の静寂と対比されて描かれている点が印象的です。

また、エンディングでどこまでも無邪気な人魚が妖しい光に魅了され、上へと昇っていく場面は、希望と未知への探求心が感じられ、胸が締め付けられました。怖いというよりも感動的なホラー作品をありがとうございます。