第6話 夕立、白雨、神立
ザアァァァ……
先ほどまでの天気が嘘のような夕立。
「ああ~ ふられたね、さや」
「そらさんが、どれを買うか迷わすからですよっ」
コンビニからの帰り道、のんびりしていたら急に降ってきた。
仕方ないので走っているのだが、雨の勢いは収まらない。
「そこで雨宿りしよう」
そらさんは、私の手を引いてレンタルガレージの屋根まで引っ張っていった。
「かなり濡れちゃいましたね」
「夕立は馬の背を分けるっていうけど、そんなことないね」
「しばらくは様子見かな~」
「ですね……」
ザァーザァーと降りしきる雨の中、冷えた肩にぬくもりを感じる。
気が付けば天さんに抱き寄せられていた、彼女はそれについて何も言わないが。
「白雨と神立って知ってる?」
「大きな雨粒が地面をたたいて辺りを白くみせるから白雨」
「雷を伴う夕立のことを神立、どちらも夕立に近い言葉だよ」
「急に教師みたいなことを語り始めましたね」
「言われてみれば確かにそうかも?」
そのあと、すっかり溶けてしまったアイスと共に帰宅した。
会うたびに変なコト教えてくるお隣さん もふ鳩 @mofu_hato26
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