日常から乖離した現象を、実証主義を旨とする警察が追う。
その矛盾。
現象は常に科学的解説がなされる。
しかし現象を起こした手段は解き明かせない。行き詰まる捜査。
〝あり得ない〟と断定される見解。
あの焦慮。
証明不可能な要素を辿り、最後に犯人に行き着く展開と瞬間。
この面白さ!
今話では、一見して動機も交友関係も相関なき者たちによる犯行が連続する。
共通点は何か?
真相という中心へ向けて交錯する人々。
読み違えで反転する、言葉の解釈。
人の心の深奥から導き出された言葉は〝呪〟か〝祝〟か。
鏡堂達哉の怪異事件簿、第三弾。
ますます面白さが加速します!
「あめおとこ」「ほのかみ」に続く第三弾バディものミステリー「ことだま」。
怪異事件から始まる先の読めない展開と、予想のつかない結末に
「そうきたか!!」「こうかな…」「えぇっ!?」とハラハラドキドキ。
三作を通じて描かれるのは事件を取り巻く人々の心の闇、弱さ、そして鏡堂と天宮のくじけない強き心。
数々の不可解な事件に巻き込まれても動じず、冷静に解決の糸口を見つけていく主人公・鏡堂と、正義感あふれてつっぱしりすぎる彼を温かい目で見守り、強く、時に優しくフォローしていく天宮。
難事件に挑み続ける似た者同士の2人の関係性の変化にも、目が離せません♪