第41話 ビッチヤリマンギャル

「誰か来た……っ!」


 明らかに人が本を落とした音がする。

 俺とアイサは咄嗟に身体を離す。


「「…………」」


 俺とアイサは息を殺す。

 コツコツと誰かがこっちに来る足音がする。

 お互いにじっと見つ合う……


「行ったみたいだね……」


 ふう……と、アイサがため息をついた。

 よかった。あと少しで気づかれるところだった。


「……俺たちも帰ろう」

「うん……でも」

「何?」

「もう少し、哲くんとこうしていたい」


 今、俺とアイサは、抱き合っている。

 俺の膝の上にアイサが座って、覆い被さる恰好。

 アイサの胸が俺の身体に当たる……


「また人が来るかもしれないから……」

「待って。早漏な男は嫌われるよ」

「早漏って……」

 

 そういう言葉を使われると、男の俺としては嫌でもそっち方面のことを意識せざるを得ない。

 もっと強い力で、アイサは俺に抱きついてくる。


「今日はごめんね……」

「……大丈夫だよ。俺は」

「あたしは俊樹が好き。でも、哲くんも……好き。本当にビッチだよね、あたし」

「うん。アイサはビッチヤリマンギャルだよ」

「ひどい。いくら哲くんでも言い過ぎ」

「あと、メンヘラも追加しとく」

「もおー」


 むにゅと、俺の頬を引っ張るアイサ。

 ジト目で俺を恨めしそうに見ている。


「撤回しろー! 親友キャラのくせに〜〜」

「親友キャラは冷めてるものなんだ」

「へー。周りが見えていない主人公とヒロインを冷めた目で見ている俺カッコイイ、とか思ってるんでしょ?」

「お前も言い過ぎだ」


 俺もアイサの頬を引っ張る。


「痛いよ! 乙女の頬を引っ張るなんて!」

「ははは!」


 なんだかおかしくなって、俺とアイサは笑い合った。



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エロゲの親友キャラに転生した俺、主人公のハーレムを奪ってしまう〜親友キャラなのにヒロインたちとカラダの関係になってしまった〜 水間ノボル@『序盤でボコられるクズ悪役貴 @saikyojoker

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