お尻にやさしくない世界など!あなたもたぶん見ている、公園のデコボコベンチ
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 公園などで見る「デコボコ座りにくいベンチ」は、半端ない闇アイテムの予感
ゆるケツ事件。
「お尻迷惑」
「SMグッズ?」
「座りたいのに、座れない!」
はじめてアレを見たときのショックは、大きい。
「イスがモンスター化して、どうするよ」
公園や街中のいろいろな場所に、デコボコの突起物や金属のバー(棒)で仕切られたベンチが置かれている。
座るための物のはずなのに座れないとは、どういうこと?
座る面そのものが盛り上がっているベンチも、あるようだ。
どう考えても、座りにくい!
「座らないでくださいって、座るためのアイテムがいう意味不明さ」
「だれかを座らせ休ませてあげる仕事を、放棄したか」
印象的にも、ベンチのレベル大幅ダウン。
ディスカウント店などにあるレジカウンターのイスは、レベルアップしているのに。
レジカウンターで働く店員は、立ちっぱなし。
だから、どうしたって、身体に負担がかかりがち。
足のつま先が痛いわ、腰も痛いわ…。
義務が終了したら、どこかでストレッチでもして身体をほぐさなければ、やっていられない。
レジカウンターに、従業員のためのイスを置く店がある。
「ここで働く人たち?ときには、座って休んでもらって良いんだからね?」
優しいなぁ。
客からの印象が悪くならないか悩みつつ、理解を得られるよう、店は努力。
レジカウンターのイスは、レベルアップ中だ。
けれど…。
公園のベンチは、どうだろう?
ベンチを、寝床代わりに使うような人がいる。
「やめてほしい。だから、このベンチを使わせたくない」
その気持ち、わからなくはないけれどさー。
座れません!
SNSで「いじわるベンチ」なんていわれてから、今はこんな呼ばれ方で落ち着いてきた。
「排除ベンチ」
冒険世界にそんなベンチがあったら、新しい敵すぎる。
傷付いた冒険者が、身体と心を休ませるためにベンチに座ると…。
「フギャー!」
HP(ヒットポイント)0(ゼロ)で、今にも倒れそうな冒険者がベンチに座ると…。
「サヨナラしたいのに、できませーん!」
気持ちが、デコボコに呪われたぞ。
「こういうベンチがあれば、推す。俺は、座りたくないけれど」
デコボコベンチは、優しさの逆推し活感で作られたアイテムなのか?
ゆるくないゆるイス。
いやみ、入ってます。
本当にお尻に優しい世界を、求む!
お尻にやさしくない世界など!あなたもたぶん見ている、公園のデコボコベンチ 冒険者たちのぽかぽか酒場 @6935
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます